第四章
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「もう海が開いたしな」
「そうよね、じゃあ海ね」
「神戸か?和歌山か?」
「和歌山にしよう、黒潮の海水を浴びるのが気持ちいいから」
「何か話が勝手に進んでいくな」
桃香のペースで、である。
「どうなんだ」
「どうなんだも何も私が引っ張ってるじゃない」
「肉食系女子にか」
「そう、日本のね」
「あまり日本人に見えないけれどな」
金髪に白い肌だ、目は黒いがよく見ると。
「それカラコンじゃないのか?」
「あら、気付いたの」
「黒のカラコンだろ」
「そうよ、実はね」
「実はって何かあるのかよ」
「目の色が違うのよ」
桃香はここでこのことを話した。
「それでカラコン入れてるのよ」
「カラコンは目によくないから止めた方がいいぜ」
「じゃあ止める?」
「ああ、そうした方がいいだろ」
「けれどね、カラコン取ったらね」
「何があるんだよ」
「目立つのよね、結構」
首を捻りそのカラーコンタクトで黒く見せている目を右にやりながらそのうえで禎丞に対して話すのだった。
「これがね」
「青とか緑で今時日本じゃ誰も驚かないぞ」
「青でも緑でもないのよ」
「じゃあ灰色か?紫か?」
「そのどっちでもないわ」
灰色でも紫でもないというのだ。
「それはね」
「じゃあ何色なんだよ」
「まあそれはね、流石にね」
微妙な顔で言う桃香だった、これまでの態度とはうって変わって。
「内緒ってことで」
「気になるな。けれどカラコンだと海に入った時にまずいだろ」
「その時は魔力で」
「魔力?」
「あっ、何でもないわ」
このことは言った傍から誤魔化す、内心しまったと思いながら。
「何でもね」
「ああ、そうか」
「まあカラコン駄目ならサングラスね」
「その方がいいだろ」
「じゃあ今度からそれにするね」
「その方がいいだろ、じゃあな」
「それで日曜ね」
「ああ、和歌山の方だな」
「そっちに行こう、海水浴ね」
桃香は自分のペースのまま禎丞と一緒に海に行くことにした、そのうえで二人でラーメンにトマトをトッピングさせたものを食べたのだった。
その海の砂浜では。
桃香は白い水着だった、白の競泳水着だ。
禎丞はその身体のラインが完全に出ている水着姿を見てこう言った。
「勇気あるな」
「この水着を着てること?」
「ああ、競泳水着ってな」
「身体のラインが出るからね」
自分でもわかっている返事だった。
「だからね」
「そうだよ、ビキニよりも出るからな」
「自信ある方だからね、スタイルには」
見ればその言葉の程はある、、胸もありウエストも引き締まっている。
そしてその下半身のラインもだ、どれもが。
「いいでしょ」
「ああ、まさかもうそこまで見られるとは思わなかったよ」
「
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