第二章
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「どうしようかってな」
「いいんじゃねえか?ただな」
「そこまで美人か?」
「それだけ綺麗な人だよな」
彼等も匡の話を聞いていてその美人に興味を持った、それでこう彼に言った。
「俺達にも見せてくれないか?その人な」
「八条百貨店にいつもいるんだよな、その人」
「二階から一階に降りてくるんだよな、エスカレーターから」
「そうなんだよな」
「ああ、じゃあ今日にでも一緒に行くか?」
匡も仲間達の話を聞いて応えた。
「そうするか」
「ああ、じゃあ今日な」
「今から行くのかよ」
「その人は六時なんだよ、来るのは」
匡は既にその人と会う時間もチェックしていた、その日にだというのだ。
「日曜はいないな、けれどそれ以外の曜日はな」
「六時に二階から一階か」
「八条百貨店の」
「本店の本館な」
八条百貨店は全国にあるがその本店のしかも本館にというのだ。
「そこだよ」
「よし、じゃあ六時か」
「そこに行くか」
「本当に凄い美人だからな」
コーヒーの苦い味を楽しみながら、匡はまた言った。
「楽しみにしていろよ」
「はい、それじゃあ」
「今から」
こう話してそうしてだった、匡は午後の講義の後で仲間達を連れてその八条百貨店本店の本館に向かった、夕方の百貨店は夕食の食材や仕事や学校帰りの買い物をする客で溢れ返っていた、それは一階もだった。
一階にも様々なものが売られている、宝石もあれば眼鏡もある。白い店の中は百貨店の制服を来た美女とものを見るおばさん達で一杯である。
その中を見てだ、仲間の一人が言った。
「最近百貨店も苦しいっていうけれどな」
「ああ、近鉄とかな」
「西武もうかうかしてられないらしいな」
「ここは別だな」
八条百貨店は、というのだ。
「相変わらず賑やかだよな」
「経営が上手にいってるんだろうな」
「売り方とかがいいんだろ」
仲間達はこう彼に返した、全員で百貨店の中を見回して話す。
「だからだろ?やっぱり」
「今も繁盛してるんだろ」
「そうか、就職ここがいいか?」
彼は仲間達の話を聞きつつこうも言った。
「この百貨店な」
「いいんじゃないか?八条グループって雇用者への待遇もいいしな」
「福利厚生に給与もいいしな」
「百貨店以外にも色々あるしな」
「いいと思うぜ」
「そうだな、その辺り真剣に考えておくか」
彼は仲間達、匡も含めての言葉を聞いて己の将来のことを真剣に考えた。そしてそうした話の後でだ。
一行は匡の案内を受けてそのエスカレーターのところに向かった、一人が時間をチェックするともう、だった。
「もうすぐだぜ」
「ああ、六時だな」
「本当にもうすぐだぜ」
時間をチェックした彼は匡に答えた。
「本当にな」
「見て驚けよ」
匡
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