第五章 StrikerS編
第百三十三話 『フィアットのシホ観察記録』
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「はい! はやてちゃんが望めばなんでもできます!」
《…そか。なら気張らんとアカンな!》
どうやらあちらのはやても悪夢を跳ね除けられそうですね。
その証拠にリインが、
「その調子です。はやてちゃんの意思は今や無限大です。だからこんな場所、すぐに抜け出しましょう…?」
《…そうやな! ありがとな。…それと、せっかくやからあなたのお名前、教えてくれへん…?》
「今は、まだ教えることはできません…」
《…そうか。残念や…》
「でも、いずれまた会えます! はやてちゃんが望むなら私はいつでもあなたに応えます! だから…待っています」
《…そか。なら楽しみにしているわ!》
「はい! 私のマイスターはやて…」
リインがそう言葉を言い切った時だった。
「…ここまでね」
そう言ってお姉様は宝石剣の構えを解くと七色の光は消えていって無色に戻っていく。
「シホさん…過去のはやてちゃんと会わせてくださってありがとうございます…」
リインは涙を流しながらそうお姉様に告げる。
「うん。さて、ここまでなら感動の展開で終われたんだろうけど………そこ!」
「「!?」」
お姉様が入口に向かって竹刀を放つ。
「あいたぁッ!?」
するといきなり声が響いてきてそちらに向くとそこには頭を押さえてうずくまっているはやての姿があった。
「はやてちゃん…?」
「はやて…?」
「うぅ…シホちゃん、ひどいで? いきなりはないやろう?」
「盗み聞きをしているはやてが悪いのよ。
ふとした拍子で観測が失敗したら目も当てられないんだから…。で、なにか言う事は?」
「ごめんなさい…」
「よろしい」
はやては素直に謝ってきたのでお姉様も素直に許したようである。
それから場は落ち着いてきて、
「…でも、やっぱりあの時の声はリインやったんやね?」
はやてはリインをその胸に抱きしめる。
「うぷっ…はやてちゃん、苦しいです」
「今はこうさせて。私を助けてくれてありがとうな。リイン」
「はいです…」
「そしてシホちゃん、世界を繋げてくれてありがとな」
「ええ」
それからはやてとリインの二人はとても仲良さげに部屋を出ていった。
そしてそれを見送った私とお姉様は、
「…これでよかったのよね。
平行世界…しかも過去に干渉はあまりしない方がいいと思うんだけど、これは歴史通りに一つの平行世界のはやての未来を救えたわけだしね」
「そうですね…」
それで私達はこれからなにをしようかという話になり、
「今日分の書類仕事は終わっていることだし、はやての件も解決したことだし…」
「なにをしましょうか…あ、そうだ。お姉様、久しぶりに“アレ”をやってくれませんか?」
「アレ…?」
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