第五章 StrikerS編
第百三十三話 『フィアットのシホ観察記録』
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うな表情になる。
なにか悪巧みを思いついたのか、でもお姉様に限ってそんな事はないから、はたまたリインにとって良いことなのか。
でも、私が考えている間にすでにお姉様はリインに話しかけていた。
「リイン、ちょっと今時間ある…?」
「ん? なんですか、シホさん?」
「ちょっとリインにしか頼めない事をお願いしようと思ったのよ」
「私にですか…?」
「そう。きっとそれははやてにとって心の支えとなっただろうから…」
…? どういうことだろう。
はやてに関係する大事な事なのでしょうか?
「わかりました。えっと…今用事は、ありません!」
リインが元気そうにそう声を上げてお姉様の頭の上に乗った。
いいな〜。
私もリインサイズだったらお姉様の頭に…って、そうだ!
最近していないのですっかり忘れていたが、私は昔はお姉様と一緒にいる時はフェレットの状態が普通だったのだ。
「お姉様! 久しぶりにフェレットモードになってもいいですか!?」
「別にいいけど…どうしたの?」
「はい! リインを見ていたら昔を思い出しましてフェレットになってお姉様の肩に乗りたくなりました!」
「そ、そう…素直なのは結構なことね」
「フィアットさんも甘えん坊さんですね〜」
「リインにそう言われると少し悔しい気持ちになるのはどうしてでしょうか…?」
それでつい張り合ってしまう私とリインですがすぐにお互いに笑顔になって、私はフェレットモードになってお姉様の肩に乗る。
「そうです。フィアットさんも素直になればいいのです」
「そうですね〜」
するとオフィスにいる他の人達がなぜか「いいな〜」と呟いていたけど誰に対して言っていたのでしょうか?
やっぱりお姉様ですかね?
そんな事を考えていた。
「さて、それじゃ私・士郎・キャスターの共通工房へと向かいましょうか。そこでちょっと“平行世界の観測”でも…」
「「えっ!?」」
お姉様が何気なく呟いた発言に私とリインは揃って声を上げてしまった。
「お、お姉様…? 今、聞き間違いだったら良かったのですけど、平行世界の観測と言いませんでしたか…?」
「ええ、言ったわよ?」
「し、シホさん! やっぱり私は遠慮するですぅ〜!」
リインが飛んで逃げようとしているがお姉様は素早くリインの襟をむんずと掴む。
「もう…失礼しちゃうわね。もう前みたいにうっかり失敗はしないから安心しなさい。
それに今回はリインがいないと話が始まらないんだからおとなしくついてきなさい」
「怖いですよー! 平行世界に飛ばされちゃいます〜!」
私はもう落ち着きを取り戻しているというのにいまだにリインは飛ばされるのが怖いのか、ジタバタと暴れている。
そこにお姉様は、
「えいっ!」
「キュッ
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