第二話:猫(神)の恩返し 後編
[1/8]
[8]前話 前書き [1]次 最後
「――ん〜」
「んぅーーーーっ!?」
ベッドに押し付けられた直後。唇に柔らかいモノが触れる。
目を開いてみれば、美女の頬で眼前が塞がれていた。逃げ出そうにも、頭をガッチリ抑えられていて、動けない。
下唇、上唇をついばむように甘噛みした後、おもむろに舌を口内に差し込んでくる。
美女の舌が、歯の裏側を擦る。
電気のように走る快感に、俺は身体がびくんと跳ねるのを抑えられない。
それを見抜いてか、美女は舌を上に下にと混ぜるにように激しく動かす。
「くちゅ、ぷちゅ、くちゃ、…ふぅ、くちゅ」
「〜〜〜〜っ!」
まさに口内をレイプされてる状態。舌が絡み合って、開きっ放しの口から唾液が零れる。
歯ぐきを強めに擦られるて、想像以上の快感が襲ってくる。
上あごを舐められると、快感にあごが震えだす。
全て、初めての体験だ。
「んー、くちゅ、ぐちゅ…、……んく、……ぷは」
「―――ぷはぁっ!」
ひとしきり俺の口内を犯しつくして満足したのか、美女はようやく顔を離す。
その間、俺は一切呼吸が出来なかったので、たっぷりと息を吸って吐いてを繰り返した。
「はぁ、……う、はぁ……はぁ」
「にゃふふふ、どうしたんだにゃ? 可愛い反応みせてくれちゃって」
美女は嗜虐的な笑いを浮かべながら、口元の唾液を、真赤な舌でペロリと舐めた。
突然の出来事、謎の美女、ファーストキス。
流転する状況と、はじめての連続に、頭と体がまったくついてこない。
「はぁ、…はぁ、お、お前、誰だ……」
息も絶え絶えにになりながら何とかそれだけ質問する。
ここはどこだろうとか、何をし腐ってくれるんだ! とか言いたい事や聞きたいことは他にもあったのだが、頭がぼーっとしている上に、呼吸もままならなかったので、これが精いっぱいだった。
「おみゃーさん、意外な所で鈍いんだにゃ〜。『これが契約にゃ』、と言えばわかるか?」
「……契約?」
「みーの想像では、すぐに状況を察して、『なんという俺得契約!』とか言って、泣いて喜ぶターンだと思ってたんだけどにゃ」
「……? ……あっ!」
言われて、回らない頭で状況を整理する。
――おかしな口調の謎の美女。突然切り替わる場面。そして契約。
どうしてすぐに気付かなかったのか分からないくらい、単純な二次元方程式(造語)が、俺の頭の中で冴えわたる。
「……お前、まさかあの白猫か!?」
全然気付かなかった!
だって、猫耳がないんだもん!(←二次元脳)
「すぐに気づけよ。にゃんだ、たかがキスくらいで夢中ににゃってからに。童貞じゃあるまいし」
「悪かったなっ!」
「うおっ、まさかの図星!?」
本気で驚いたの
[8]前話 前書き [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ