第96話 マヤの涙
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かったぁ〜。みんな無事脱出成功ね☆
リョ「おいナツ、ハッピー、フレイはどうした?」
あれ?そういえば・・・辺りを見回してもフレイの姿がどこにもない。
ル「ナツ、フレイは・・・ナツ?」
ナツの顔を見ると、どこか悲しそうな顔をしていた。ハッピーを見ると、なぜか大粒の涙をこぼしていた。
エ「いったい何があったんだ。」
エルザが2人に聞くと、
ナ「・・・ゴメン。」
ショ「え?」
えぇっと、私たち、何か謝られるようなことしたかしら?
ナ「フレイは・・・死んだ・・・」
ナ&ハ以外「え?」
・・・しばらく沈黙が流れた。
グ「な、何変な冗談言ってんだよお前。ハッピーも嘘泣きするの止めろよ。」
グレイが言っても、ハッピーの涙は止まらない。
シャ「フ、フレイもどこかに隠れてるんでしょ?私たちを脅かすために・・・」
ナ「違うっ!!」
ナツが怒鳴るように言う。ナツの固く握られた拳は震えていた。
ナ「フレイは・・・本当に、死んだんだ・・・」
・・・また沈黙が流れる。
ト「ハ、ハッピー、さん・・・嘘だと言って下さいっ!!」
ハ「・・・おいらも、嘘だって信じたいよ。でも、本当なんだ・・・」
ハッピーの目から更に大粒の涙が流れる。
ナ「フレイは、俺とマヤを庇って、ヤマトの攻撃を受けて・・・」
ナツとマヤの、身代わりになったって事・・・?その時、
マ「フレイが・・・死んだ・・・?」
マ以外「マヤ!!!!!」
マヤが目を覚ました。オレンジ色の大きな瞳は、間違いなくいつものマヤの瞳。
マ「フレイが・・・死んだ・・・私のせいで・・・死んだ・・・」
マヤは何かに取り付かれたみたいに同じ言葉を繰り返し続ける。マヤはナツから下りると、ふらつく足取りで今も燃え盛っている飛行船の方へ歩き出した。
ユ「マヤ!どこに行く・・・グレイ・・・」
グ「・・・今は、1人にさせておく方がいい。」
私はマヤを見る。今にも倒れそうな足取りで歩くマヤの後ろ姿は、ものすごく悲しそうに見えた。突然、マヤがその場に膝を着いて崩れるように倒れちゃった。
ナ「マヤ!!」
ハ「マヤ〜!!」
ナツとハッピーがすぐに駆けつけて、私たちも全員マヤの傍に集まる。マヤの体は震えていた。そして・・・
マ「フレェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェイッ!!!」
マヤが燃え盛る飛行船に向かって泣き叫んだ。マヤの頬に、涙が伝っていた。その
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