護堂、神殺しとしての覚醒
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まではやるつもりだった。
「おおお!!!」
「!?」
睡蓮まで残り数メートル。その地点で、護堂が更に加速する。先程よりも速く力強い。
「ですが!」
しかし、護堂が速度を上昇させることなど、既に織り込み済みで攻撃を行っていた睡蓮が外す訳もない。先程はその急激な速度上昇に対応しきれずに外してしまったが、達人である彼女は二度も外さない。
(回避は・・・間に合わないか!・・・なら!!!)
『え!?』
護堂は、迫り来る薙刀の刃に、己の腕を突き出した。そんなことをすれば、彼の腕は引き裂かれ、千切落ちるだろことは明白なのに、だ。
「・・・!!!」
睡蓮でさえ、この行動には焦った。まさか、自分の腕を犠牲にするとは思っていなかったからだ。慌てて薙刀を戻そうとするが、時すでに遅し。無情にも刃は護堂の腕に吸い込まれ・・・
ガキン!!!
という甲高い音を立てて、弾かれた。
「嘘!?」
睡蓮の武術の腕前を知っている鈴蘭が叫ぶ。そして、自身の腕前に絶対の自信を持っていた睡蓮も、言葉には出さなかったが狼狽した。
・・・そして、それが致命的な隙となった。
「今だああああああああああ!!!」
護堂の拳が、睡蓮に振りかぶられた。それは、睡蓮の顔の横を通り・・・
ズガン!!!
鈍く響く音を立てて、彼女の背後の大木に当たり、当たった幹の部分を消滅させたのだ。
ズズ・・・ンと、幹が消失した木が地面に落ちていくのを見ながら、鈴蘭たちは言葉を発する事が出来なかった。権能を一切使わず、武術のみで戦ったとは言え、あの睡蓮が、新人のカンピオーネに一本取られたのである。
「はぁ・・・はぁ・・・。」
「見事です。これなら、無様に負けることも無いでしょう。」
睡蓮に太鼓判を押されて、この模擬戦は終了する。後に、護堂から彼の権能の本当の能力を聞いて、鈴蘭たちが目を輝かせたことを記載しておこう。
こうして、護堂の最初の権能、暫定名【チートコード】はお披露目されたのだ。
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