暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
29話:ベルカの騎士って強いのね、嫌いじゃないわ!
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いきなりだが、皆さんは覚えているだろうか。つい半年程前、かのジュエルシード事件の最中、三世帯合同旅行の森にて、フェイトにデバイスを向けられたときの事を。そしていきなり襲われてしまったことを。
今、俺はあのとき以上の殺気を、鋭い視線と共にこの身に受けている。
え?誰からだって?
……それが大変なことに…
「…………」
「「「…………」」」
なのは達を襲った三人からだった。
それは急な出来事だった。
「今日はなのは達は本局か…」
〈なのはさんは検査を、フェイトさんはアルフさん達のところへデバイスを取りに、ですね〉
襲撃事件から一週間と半分が経ちそうな頃だ。こっちにいた二人は今の会話の通り、管理局本局へ。
まぁ俺自身は本局行く必要はないので、こちらで待機ということになっていた。
「のんびり過ごさせてもらいますかね」
〈なんかフラグっぽい気がするんですが…〉
「それ気にしちゃいかんて」
それで本当になんかあったら困るでしょうに。
だが、その瞬間―――
「っ!?」
―――世界が変わった。
〈マスター!〉
「ほらな、お前があんなこと言った所為だぞ」
〈そんなことはどうでもいいんですよ!〉
「へいへい…」
すぐにトリスに手をかけ、ドライバーへ。そしてディケイドへと変身する。
「どこから来る…」
〈上に反応、三つです!〉
見上げると、そこにはトリスがいう通り三つの影が。
一つは見慣れた、と言ったら変になるな……少なくとも、一回は顔を合わせた間柄の人物、シグナム。
二つ目は銀色にも白髪にも見える髪に、ここからでも鍛えられていることがわかる体。アルフと同じような耳を持つ、三人の中で唯一の男性。確か映像でアルフと対峙した奴だったな。
最後は赤い毛を二つに分け、ちょっとゴスロリっぽい服の少女。なのはを最初に襲ったっていったた奴だ。
で、最初に戻る訳だが……
「三人掛かりとは、な…」
「……悪いな。こちらも、なりふりかまってはいられないのだ」
鞘から剣を抜きつつ、俺の問いに答えるシグナム。それと同時に赤毛の子がハンマーを担ぎ、男は拳を作る。
[トリス、クロノ達への連絡は?]
[どうやら結界で通信妨害がされているようで、繋がりません。おそらく向こうも気づいてる筈ですが…]
[その対応にも、時間がかかる…か…]
三人相手だと、時間稼ぎも辛いな…。だが……
「やるしかねぇだろ…」
刹那、空気が破裂するような音が響く。
身構えると、銀髪の男がこちらへ向けて急降下してくるのが見えた。
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