10章
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
仁美「あなたは大事なお友達ですわ、抜け駆けも横取り紛いのことはしたくありません」
仁美「ですから一日だけお待ちしようと思いますの」
息を吸う、ゴクリと唾液を呑む
仁美「私、明日の放課後に上条君に告白します」
さやか「………」
仁美「それまでに後悔なされるようにお決めください」
仁美「ではまた明日」テクテク
さやか「………」
一人街中を歩く、仁美の言葉が蘇る
仁美『私、明日の放課後に上条君に告白します』
さやか「……」
知らず知らず上条の家まで辿り着いていた
さやか「どう…したらいいんだろ」
好きという気持ちはあると思う、だけど私なんかが告白していいのだろうか?
魔法少女なのに恋をしていいんだろうか?恭介を悲しませることになるだけではないのか
私は夢を叶えた恩人として恋人になるのだろうか?
色々な思いが頭を支配する、でもどの考えも告白という結論に達しない
バイオリンの音が聞こえてくる、綺麗な音色だ
杏子『今すぐに坊やの手足を潰してやりな、もう一度アンタなしじゃ生きてられない体にすりゃいいんだよ』
悪意の籠りきった考えが思いつく、それをすぐに辞めるが、一度考えついたことはなかなか離れない
さやか「私は……何をしたいの?」
さやか「自分でも……わかんないよ」
闇桐「こんな所何してるんだ?」
さやか「アンタ…なんでここに?」
闇桐「質問したのはこっちなんだけどな…」
さやか「ご、ごめん」
闇桐「別にいいけどさ、俺は偶々パトロールしてたらお前を見つけたんだよ」
さやか「そっか」
闇桐「そこ上条家だろ?」
さやか「そうだよ」
さやか「じゃぁ私は帰るわ…」テクテク
闇桐「……待てよ」
さやか「?」ピタッ
闇桐「ちょうど一人は寂しかったんだ、一緒に来てくれよ」
さやか「………別に良いよ」
二人は一緒にすっかり日の落ちた街を歩く
二人とも無言で歩き続ける、その沈黙を破ったのはさやかだった
さやか「ねぇ…キシヤ」
闇桐「ん?」
さやか「恋愛ってしたことある?」
闇桐「……唐突だな」
さやか「あるかないか、どっち?」
闇桐「告白されたことは何回かあるかな、付き合ったことはないな」
さやか「アンタが……告白されたことあるなんて」ビックリ
闇桐「そんなにあからさまにびっくりすんなよ…」
さやか「いやー凄い意外だからさー」
闇桐「ちなみに転校するって学校で言った日から数日間連続で告白された」
さやか「へぇ〜何回くらいよ?」
闇桐「興味もなかったから覚えてない」
さやか「……そっか」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ