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星の輝き
第5局
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為と打ちたいんでしょ?私なんかじゃ…。」
 
 実際あかりは何の不満もなかった。対局での真剣なヒカルと佐為をずっと見ていたあかりは、対局が二人にとってどれだけ大切なものなのかよく分かっていた。
 確かに最初はルールも分からなくて、二人の会話の意味も分からなくて寂しい思いをしたこともあった。しかし、ルールが分かるようになってからは、二人が打つ碁の綺麗な石の並びが、いつしかあかりの心を捉えているようになっていた。
―まあ、そう言わずに。いまさらで恐縮ですが、自分で打ってこそ楽しいものですよ。
「二人でがんばって買ったんだもんな。よし、最初の1局はあかり、打とうぜ。」

「いや、びっくりした、あかり強いじゃん。」
―ええ、立派な1局でしたよ、あかり。
 そう言われて、驚くあかりだった。九子の置き碁であっさり負けてしまい、ヒカルにがっかりされると落ち込んでいたのだ。
「え、だって、最初に九子も石置かせてもらったのに、負けちゃったんだよ。ヒカル、面白くなかったんじゃない?」
 ずっと、ヒカルと佐為の対局を見ていたあかりにとって、囲碁は互先で打つのが当たり前のものだった。それなのに最初に九子もハンデをもらって、なのに勝てなかったのだ。すっかり、情けない碁を打ってしまったと思っていた。
「あーそっか、あかりはその辺のことさっぱり分からないか。えっとな、囲碁の世界では、プロ相手に九子で打てればアマチュア初段って言われてるんだ。初対局でここまで打てるやつなんて、はっきり言っていないぜ!」
―打ち筋も立派なものでした。ここが死んで勝負はついてしまいましたが、とても初心者とは思えない碁でしたよ。
 思いもかけず、ヒカルと佐為に誉められ、照れてしまうあかり。といっても、まだプロだのアマチュアだの初段だのはよくわかっていなかった。ただ、二人が誉めてくれるのが嬉しかった。

「あかりがこれだけ打てるんだ、今までみたいにずっと二人で打つわけには行かないよな。」
―そうですね、あかりも一緒に打ちましょう。今度は私ですよ。
「え、でも、二人の邪魔をするのは悪いよ。」
遠慮するあかりに、
「あかりがいつも来てくれるから、親達も安心してほっといてくれてるんだぜ。オレ達も助かってるんだ。一緒に打とうぜ。」
―そうですよあかり。二人で打つより三人で打ったほうが楽しいですよ!ヒカル、以前のあかりも今くらい強かったのですか?
「うーん、確か中学3年の大会で見た時が今と同じくらいだったかなあ。だから、こんなに早く強くなって、オレもびっくりしたんだ。」
―確か、以前はちゅー学生になってから囲碁を覚えたのですよね?幼い子どものほうが囲碁の上達は早いですし、毎日私達の碁を見ていたのですからね。その辺の影響もあるのでは?
「なるほどなー。まあ、確かに、オレも前より強
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