鬼教官と呼ばないで 1
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』とか言ってろくな準備運動もなく急に走らされたりしていたので、鬼教官と呼ばれるアモス中将なら、『走り込み、ダッシュで!!!』ぐらい言いそうだと思っていたので尚更です。
驚きながらも、普通の柔軟をそれぞれがこなしていき、しっかりと準備を行います。
まぁ、僕はちょっと柔軟が嫌いなんですが……。
そんなこんなで僕が前屈をしていると、「あれ? 君、体堅いね」と、軽くけなしながら誰かが背中に触れ、押してきました。 一体誰だと思ったけど、ぐいぐい押されているので、体の堅い僕は少し痛みを感じています。
普通なら振り払うところなんですが、かけられた声が女性のものだったこともあり、やすやすと振り払えませんでした。 あ、ちょっといい匂いです。
『もうちょっと曲げられないの?』と、ぐいぐい押してくる女性。 背中越しにふよんと柔らかな感触が……。
……。
……。
……柔らかな感触が!!!?
無理やり視線を動かすと、視界の隅に笑顔のアモス中将の姿……!!
この近さ……、まさか、この背中の感触は……!!! おっ○○!!
背中に感じる柔らかさにより、痛みが緩和し、前屈する力が増す。 すると更にアモス中将の押し付けが強くなり……。
な、なんだ!! この幸せスパイラルは!!! あれか! もしかして僕のことが……。
ちょっと柔軟が好きになりました。
その後、体の堅い隊員を見つけては同じことをしていくアモス中将を見て、勘違いだということに気付き……、
ちょっと柔軟が嫌いになりました。 はぁ……。
一方、アモス中将以外の教官達。
「あぁ、やっぱあれがあるから頑張れるよなぁ」
「そうそう、この時と訓練後だけが至福なんだよねぇ」
「お前もそう思う? アモス中将ってかなりのものをお持ちだからさぁ」
「いやぁ、俺なんて一秒でも長くアモス中将とくっついていたくて、気づいたら完璧に体が地面に付くまでになっちゃったよ」
「ちょ、おま……どんだけだよ!! ……まぁ、俺もだけどな」
「というか、プログラム乗り切った人全員だろ? ま、今だけの幸福の時間を楽しんでもらおうや」ニヤニヤ
「そうだな」ニヤニヤ
なんて、こそこそ語っていたり、いなかったり。
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