転入生(2組)
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
少女は振り返り、響の顔を見ると驚愕の声を上げた。その声に響が顔をしかめながら耳をふさいでいると、少女はさらに大声で繋げた。
「アンタ昨日の!よくも昨日はだましてくれたわね!!アンタの言ったとおりに言ったらもっと迷っちゃって結局ついたのかなり遅くなっちゃったんだから!!」
激昂する少女の顔を響が眺めていると思い出しようように、手と手をあわせた。
「あー、お前昨日の……どーりで見覚えがあると思った」
「って忘れてたの!?なんなのよアンタ!」
自分のことを忘れていた響が気に入らないのか、少女は響を問い詰めた。
「なんなのって……ただの生徒?」
「あーもーそうじゃなくて!アンタ!名前は!?」
「名前?鳴雨響だけど」
「響ね、まぁ今回だけは許してあげるわ。次からは気をつけなさいよ」
自分より若干背の高い響を睨みつけながら少女がいうと、溜息混じりに響は聞いた。
「ほんで?お前はなんなの?」
「あ、そっか。まだあんた達には言ってなかったわね、あたしの名前は凰・鈴音。中国の代表候補生よ」
「ふーん、そっか。じゃあお互いに自己紹介が終わったことだし、そこいい加減どいてくんない?」
問いかけに鈴音は、はたと気づいたように道を開けた。するとその直後だった、鈴音の頭に例の黒いやつがクリーンヒットしたのだ。鈴音はそれに文句を言おうとしたが、後ろにいた人物の顔を見て絶句した。
「もうSHRの時間だ。教室にもどれ」
「ち、千冬さん……!」
「織斑先生と呼べ馬鹿者」
若干たじろいだ後、鈴音は一夏に捨て台詞を残して自分の教室に戻っていった。その後先ほどの鈴音のことを一夏から問い詰めようとしていた箒が一夏と共にはたかれていた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ