暁 〜小説投稿サイト〜
やはり俺達の青春ラブコメは間違っている。
第四章
説教をしてみても内心彼はどうでもいい。
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
台詞で雪ノ下雪乃をお前が嫌っているのは薄々気づくからな。わざわざ嫌われたくはないだろう。……由比ヶ浜さんに気を遣わせんな。さっきの彼女の言葉は聞いただろ。彼女にとって友達(おまえ)は『お金じゃ買えない特別』らしい。……せっかく友達がそう言ってるんだ。『金で買えそうな友情育んでんじゃねぇよksが。』あともうちょっと静かにしろよな」
 説教なんて柄じゃない。結局のところ、こいつはただの説明だ……。
 本当、由比ヶ浜さんは苦労人で、それでもって優しい、愛すべきアホの子だ。雪ノ下の方が少なくともあーしより容姿もよくて学力もあって、あーしが雪ノ下に勝るものなどないと言う周知の事実があってしても、それを別け隔てなく接する。見上げた価値観だ。
 ……みんな友達ってね。めんどくさそー。俺なら多分棄てる。

「だから由比ヶ浜さんの話くらい落ち着いて聞いてやれ。俺が皆を別け隔てなく嫌っているなら、彼女はきっと皆を心から好意的に思ってくれるんだから。……俺だったら爪弾きして捨て去るだろう、口うるさくて昼食のパンを不味くする、そして化粧の濃い、性格の悪い女でもね。誰とは言わないが少しでも自分の事とかぶったら改めるべきだ」
「……」
「由比ヶ浜さんは優しいよ。……じゃあ雪ノ下さん。さっさと退場しましょうよ。我々はお邪魔なようだ」
 特に俺は、地球にとっても。
 クヒッ、と気味悪い笑みを浮かべてみてから、自分の首に掛かっているプレートを外そうと、手をかける。すると後ろから女の声がした。……あーしだ。

「勢いにのまれて流されたけど、あんた誰。うちの生徒?つーか、さらさら人の悪口いうとかヤバくね?」
「あんたに言われたくはない。そういや君の名前ってなんだい。……俺は桐山。この学校の生徒かはいまいち分からん。悪口を言ったのは俺の性格が悪いからだとでも、涙目の君を見るのが快感になる変態だったとでも好きに思ってみてくれ。どれでも正解って答えるから」 
「へー、死ねば?」
「えー、それはまた今度ね。じゃあ、バイにゃら♪」
 俺は完全にプレートを首からスルリと外すと雪ノ下を連れて廊下へと出た。
 じゃあ、由比ヶ浜さんたちの話が終わるまで俺はとりあえず比企谷と一緒になって雪ノ下さんに色々猥談を――。ナイフ所持の件も含めて、殴られましたっ☆グハァッ……。

              ×      ×      ×

 目を覚ますと由比ヶ浜さんが比企谷にお礼を言っているところだった。
 何この既視感(デジャヴ)。家庭科室で見覚えが……?うらやま禿げる。
 一方で俺は廊下の隅っこに横倒しのまま放置されている。誰も気づかないからってその辺に転がしておくとかコイツらひでぇ……。
 ……それにしてもだいぶ無茶したなぁ、俺。
 そう呻いた俺はチラと横目で由
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ