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ロックマンX1st魔法少女と蒼き英雄
第一話「ロックマン/ROCKMAN」
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は好奇心からその場で立ち止まると、グリム童話を開いてある一説の話に目を通した。
「赤ずきん」とである。
「赤ずきん……?」
小さい頃絵本で読んだ覚えがある。自分の知っている話だろうか?なのはは呟くようにその話を、「赤ずきん」を読み上げた。
「……その昔、赤ずきんと呼ばれる小さな女の子がいました。彼女は、病気のおばあさんの元へお見舞に行く途中、森で一匹の狼と出会いました。狼は赤ずきんに行き先を尋ねると、赤ずきんは戸惑いもせず答えてしまい、狼は一足先におばあさんの家を襲い、おばあさんを食べてしまいました。狼はおばあさんに成りすまし、後から来た赤ずきんを騙して、彼女も食べてしまったのです。その後、そこを通りすがった猟師に狼は撃たれました。大きな腹を抱えた狼を見て猟師はナイフで狼の腹を裂いて中身を見ると、そこには無残にも散らばった数本の骨と、血と肉にまみれたボロボロの赤いずきんが紛れてしました……」
音読し終えると、なのははパタンと本を閉じた。彼女は表情を曇らせてこの悲惨な最後が頭から離れなくなる。
「……どうして、助からなかったんだろ?」
そう何度も心の中で呟いているとき、彼女の頭の中に何者かの声が聞こえた。
『助けて……!』
「え……?」
『助けて……』
「だ、誰なの!?」
辺りを見回しても助けを求めていそうな人間はいない。それに、この声は通りかかろうとしていた森の道から聞こえてくる。
「……急がないと!」
なのはは森の道へと走り出し、その声のする方向へと向って走り出すが、
ドンッ……
走っている最中、横から歩いてきた人物とぶつかってしまい、双方は尻餅をつくが、そのぶつかった相手とは、
「た、タケル君!?」
「あ……」
探そうとしていたタケルであった。
「何処へ行っていたの?なのは達心配したんだよ?」
「……」
「あ、それよりも誰か助けを求めていなかった?」
「え……?」
「誰かが助けを求めているの!多分この森の中だと思う」
「君も……?」
奇遇だとタケルはそう言った。
「え、じゃあタケル君も?なら一緒に探そう?」
「う、うん……」
なのははタケルの状態を気にせず、彼の手を引いて探し出した。
「あ……!?」
いきなり手を握られて一緒に走らされるとはタケルも驚いて廊下での出来事を起してしまうのではないかと思ったが、相手がなのはだと妙に怯える事もなく恐怖を感じる事はなかった。そして、タケルも平然と彼女と共に行動することが出来る。
「あ、あれは……!?」
なのはが見つけたのは目の前で小さいフェレットのような生き物が傷を負って横たわっている光景であった。
「大変!怪我してる!?」
なのははフェレットを掌に載せて急いで近くの病院へ運ぼうとした。
「なのはちゃん……!」
タケルも彼女に続こうとしたとき
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