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ロックマンX1st魔法少女と蒼き英雄
第一話「ロックマン/ROCKMAN」
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おりを挟んだところから読み始める。すると、部屋の扉から数回のノックが聞こえた。
「なのはだよ?入っていい?」
「……?」
先ほど握手を求めてきた少女と知り、タケルは一瞬戸惑ったが彼女が入ってきても自分は読書に熱中していればいずれ暇と感じて部屋から出て行くだろうと思い、彼女を部屋へ入れた。
「……どうぞ?」
静かな声であったが、それでもなのはは笑顔を見せて彼の部屋に入ってきた。
「あ!本を読んでいるの?」
読書をしていたタケルを見たなのはは彼の元へ駆け寄ると、彼に寄り添って座り込んだ。
「……!」
いきなり寄り添ってきたなのはに動揺するも、出来るだけ本のほうへ目を傾けていたため、それほど気にしなかったが、
「ねぇ?何の本を読んでるの?」
「……」
タケルは本の表紙を彼女へ見せた。
「グリム童話?どういう話なの?」
タイトルを読み、なのはは好奇心からタケルに尋ねた。
「……本当の、童話……」
「童話?」
「……」
タケルは頷くと、なのははいつも自分達が知るシンデレラや白雪姫といった童話の原作と知って更に気になってしまう。
「シンデレラとかある?」
彼女は自分が一番気に入っている童話を挙げると、タケルは頷きで答えた。
「お願い!呼んでくれる?」
「え……!?」
読み聞かせしてくれといわれてタケルは本当に困ってしまう。第一、つも黙って読み続けている自分に音読なんて出来るはずがない。
「シンデレラのお話を聞かせて?」
「……」
タケルは、なのはに返答する様でもなく黙り込んだ。
「どうしたの?」
「そ、その……」
「じゃあ、なのはとお話しようよ?」
「……」
だが、タケルは会話さえも今では苦手で初対面のなのはと言葉を交わすことは出来なかった。相手とどう触れ合えばいいのか戸惑い、迷っている。しかし、そんなタケルを気遣うようになのはは自分から話を進めた。
「…じゃあ、なのはの話を聞いてくれるだけでいいから?」
口で答えなかったがなかったが、タケルは聞くだけならと頷いて答え、なのははさっそく自己紹介から始めてそれから家族の事、学校の事、自分の友人の事、さらには趣味の事までも話した。タケルも、ただ聞くだけではなくせっかく話してくれるのだから本を閉じて彼女の話に集中していた。
「……でね?アリサちゃんったらおかしいんだよ?タケル君」
タケルの顔を見つめながらなのはは会話を続けていると、タケルはいつの間にか優しげな表情を浮かべてなのはの話を聞いていた。
「タケル君?」
「……?」
会話のネタが尽きると、なのははそろそろタケルにも喋ってもらいたいと、彼へ質問する。
「タケル君は読書が好きなの?」
「……うん」
と、タケルは小さく呟いて頷いた。
「なのはもね?本を読むことが好きなの!そのグリム童話って面
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