−蘇った男、サンダー−
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当たって欲しくない予想が、当たってしまった。
「テ、テレビ局なんて嘘だろう?」
「いや、本当のことだ。…信じたくない気持ちも、分かるが。」
こちとらただの小市民だっつーの。
いきなりテレビで全国放映されますって言われて対応できるか!
「…三沢、変わってくれ。代表決定戦、俺の負けで良いから。」
「そういう訳にはいかないな。」
ですよね。
「十代は羨ましたがってたわよ、テレビでデュエル出来るなんて。」
「なら変わってみやがれ十代!」
相手の立場に立ってみなきゃ、分からないこともある。
…深い言葉だな。
「…仕方ない。考え方によっては、【機械戦士】の力を全国のお茶の間に見せつけられるわけだ。」
ポジティブシンキングで行こうか。
「何事も考え方次第、ということか。」
「そういうこと。…それより、万丈目…サンダー。どうしたんだあいつ。」
「ええ。上手くは言えないけど…雰囲気が変わった気がするわ。」
俺たちの中で、一番万丈目…サンダー…と付き合いの長い明日香が言うのだ。
俺の気のせいではあるまい。
「あいつも、ノース校で色々あったのだろうな。」
「色々、ねぇ…」
話をしている内に、開始10分前となった。
「それじゃ、私たちはそろそろデュエル場に行くわ。」
「おう。わざわざ来てくれてありがとな。」
明日香と三沢がデュエル場に歩いていく。
二人の…いや、亮も入れて三人の…為にも、負けられないな。
デッキをもう一度見て、俺はデュエル場に向かうことにした。
友好デュエル、会場。
いつものデュエル場なのだが、テレビ局とノース校の連中がいつもと違う。
「まさーか、このワタクシがテレビに出るなんーて…」
俺も同じ気持ちですよ、クロノス教諭。
「それでは、デュエルアカデミア本校と、ノース校との友好デュエルを始めるノーネ!」
デュエル場のいたるところから歓声が上がる。
「まずは本校代表!シニョール黒崎遊矢なノーネ!」
本校生徒たちから応援の声が上がる。
どうもどうも。
「そしてノース校代表…」
「いらん。俺の名前は、俺自身が宣言する!」
万丈目…サンダー…が、クロノス教諭からマイクを奪い取って、そのままマイクパフォーマンスに入った。
「貴様ら!この俺を覚えているか!」
本校生徒に向かって叫んでいるようだ。
「俺の退学を、自業自得だと言った者!馬鹿な奴だと笑った者!俺は戻ってきたぞ!」
いや、あれは自業自得だろう。
「地獄の底から不死鳥のごとく蘇ってきた俺の名は!」
指を高く掲げた。
…またあれか…
「一!
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