魔法先生ネギま!
0342話
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の記憶は悪くはなかったぞ。色々と興味深いものも見られたしな」
ペコリと頭を下げる茶々丸と、どこか愉快そうに呟くエヴァに見送られて外へと出る。ちなみにチャチャゼロは別荘のある地下室で放って置かれていた。なにやらエヴァの秘蔵の酒を飲み干したとか罰だとか。
雨の中、茶々丸から貸して貰った傘を差して寮へと戻る。ん? 何か妙な違和感が? 寮を見た時に何か感じたような。いや、気のせい……か?
そんな風に思いつつも階段を上って部屋の前まで行くと……
「何?」
ドアを見て思わず眉を顰める。
ドアノブを中心にグニャリとドアが歪められているのだ。当然普通に起こる事ではないし、そもそも普通の一般人に出来る真似でもない。
周囲を確認し、スライムを出して部屋の様子を探らせる。感じられる体温は1人分のみ。しかも床へと寝転がっている。
特に罠のようなものは無いらしいと判断し、それでも油断せずにドアの隙間からするりと部屋の中へと滑り込む。玄関には3人分の靴がそのまま残っていた。
まず目に入ってきたのはリビングの端で横になっている夏美の姿だ。息があるのは先程のスライムで確認してあるが、どうやら気絶しているだけらしい。そして周囲を見回して思わず凍り付く。
「何だ、これは」
部屋はまるで爆発でもあったかのように破壊されている。
「何があった?」
特に酷いのが玄関近くの入り口からあやかの部屋を貫通している破壊跡だろう。まるで砲弾でも発射されたかのように一直線に破壊の跡が延びている。
「誰がやった?」
当然あやかの部屋を貫通しているとなると、あやかの部屋も無事では済まない。
「どこの、誰だ? 誰の仕業だ?」
そして俺の視線に入って来たのは、そのあやかの机が破壊され、その奥に大事に保管されていた筈のマーカーが真っ二つに割れて床に転がっているというものだった。他にもあやかと千鶴の姿はどこにも見受けられない。玄関に靴が置いてある以上は出掛けた訳でも無いだろう。つまりは襲撃者に掠われたと考えるのが自然だ。
視界が赤く染まり、魔力がふわりと身体から漏れそうになる。だが、その時。
「……あそこか」
感じたのは、魔力と魔力がぶつかり合っているその衝撃。この寮まで届いているとなると、既に学園側でも感知しているのは間違い無いだろう。だが、そんな事は関係ない。
「己の犯した罪の報いを受けて貰おうか」
ギリッと奥歯を噛み締めながら、魔力を感知した方へと視線を向ける。落ち着け、怒りに流されるな。暴走は単調さを産み、単調さは敗北をもたらす。
深く深く。ひたすらに深く深呼吸をし、胸に湧き上がっている怒りを宥める。怒りを消すのではない。宥めるのだ。そうして数分。ようやく収ま
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