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ツ、テスタメントは誰も恨んでない! アイツ自身が言ってたんだ! こうなったのは誰の所為でもないって!」

アルフが語る、テスタメントの最期の言葉。自分の死を背負わないでいい、死ぬのは誰の所為でもない、だから苦しまなくていい、悲しまなくていい、って。そしてあの子が救いたいと思っていた人の正体。それはあの子自身のことだって教えてくれた。

「アイツが言っていたこと、本心だって思うんだよ。自分が死ぬって状況なのに、アイツはあたし達のこれからを心配してたんだ。普通だったら助けを求めるはずなのにさ」

「テスタメントさんの最期は口伝でしか知らないのだけど、私もアルフと同じ意見よ。あの子、根は優しい子だと思うの。庭園が崩壊を始めた時、1人だけ脱出することも出来た。でもあの子は逃げず、虚数空間に落ちたフェイトさん、プレシア女史、アリシアさんを危険を顧みず助けた。
それで崩壊に巻き込まれても恨み言を言わず、自分は助からないと悟り、自分の死を背負わせまいとした。しかも自分自身を悪人だって蔑んで、なのはさん達やフェイトさんやアルフの心の負担を減らそうとした・・・」

リンディ艦長が一息吐いて、膝に置いた私の手にそっと手を添えてきた。

「フェイトさん。自分を責めちゃダメよ。テスタメントさんの最期の願い。あの子の死を背負うのではなく、願いを受け止めるの。それが私たちに出来る、あの子の死を無残なものにしない唯一の方法だと思うの」

「受け止める・・・」

テスタメントと一緒に過ごした、短い時間が一気に脳裏に過ぎった。初めて会った時はジュエルシードを巡って戦って、ゲームセンターで少し助けてもらったり競ったり、そしてアルフの提案で同盟を結んで、それからは一緒にジュエルシードを集めた。そして私が母さんに拒絶されて気持ちが沈んでいた時、私の前に現れて、気持ちの整理を手伝ってくれた。

――さようなら――

別れの時、あの子はそう言った。あれは同盟を破棄して敵対関係に戻ることを意味していたんだって今になって判った。次に会った時は、本当に敵として私たちの前に立ちはだかった。あの子たちと協力してなんとかテスタメントに勝って・・・。それが私があの子を見た最後の姿。「あ・・・」涙が零れてきた。

「私・・・助けてくれてありがとうって、お礼言いたかった・・・」

それだけが心残りになった。止まらない涙を袖で拭っていると、背中からアルフが抱き締めてくれて、リンディ艦長は頭を撫でてくれた。

「その想いはきっとテスタメントさんに届くわ・・・」

それから少しの間、私はテスタメントの笑顔を思い浮かべて何度もお礼を繰り返した。

†††Sideフェイト⇒なのは†††

時の庭園での決戦から10日後、私とアリサちゃんとすずかちゃんは海鳴市へと戻って来
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