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Epic19そしてこれからを歩いて行こう〜The WorlD〜
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願いを叶えたいって。こんなんじゃダメだって解っているのに。だけどアリシアの心と母さんの死が重く圧し掛かる。
「フェイトさん。これからの事、少しだけお話しさせてもらうわね」
膝の上に置いた握り拳を俯いて見ていると、リンディ艦長が話を切り出した。今回の一件での私の立ち位置は結構難しいものらしく、裁判が長期に亘るかもしれないって。リンディ艦長はその理由を言わなかったけど、なんとなくだけど私は理解できていた。事の真相を知ることなく、母さんの道具として私は今回の一件に関わった。母さんの目的を知っていたか知っていなかったか。その線引きが、私に課せられる罰の重さを決めるんだ。
「――でねフェイトさん。その裁判の間、保護責任者の下で良い子でいれば、割と普通に過ごせるから安心してね♪」
その人の所でちゃんとしていれば、期間中は色んな制限を付けられることなく過ごせる、ということらしい。問題はその「保護責任者、ですか・・・?」と訊ねてみる。私って自分でも難しい子だと思ってるから、迷惑をかけてしまいそう。するとリンディ艦長は自分自身を指さして、「わ・た・し♪」って笑顔を浮かべて答えた。
「「え・・?」」
「時空管理局・提督、そしてアースラ艦長、リンディ・ハラオウンが、あなた達の保護責任者。これからよろしくね。フェイトさん、アルフ」
「えっと、はい、よろしくお願いします」
「お、お願いします」
体の向きをリンディ艦長へ向き直してからアルフと一緒にお辞儀する。リンディ艦長は「アリシアさんも一緒だから安心してちょうだいね」って続けた。私はただ頷くだけで応えた。そうだよね。私と一緒でアリシアもまた母さんを喪った。私たちと同じでこれからを生きる場所が無い。ふと、裁判が終わった後のことを考える。順当なのは、どこかの施設に入ることだ。大きくなるまではそこでお世話になるしかない。
(母さん。私は、頑張ります。アリシアと一緒に生きていくために)
抱いた恐れを乗り越えることから始めないと。そうだ、たとえアリシアに拒絶されても、私は逃げずにアリシアと一緒に生きるんだ。一度そう決めたら、すぐにでもアリシアと会いたくなった。でもそれは少しお預けだ。今の私の立場を忘れてない。それにアリシアはまだ目を覚ましていないって話だし。
「ささ。冷めちゃう前にいただきましょ♪」
トレイを膝の上に乗せて、食事を頂く。グランフェリアに洗脳されてからだから、昨日の夜から何も食べてない。ハッキリそれを思い出したら、きゅ〜ってお腹が鳴った。うぅ、ちょっと音が大きかった。顔が熱くなるのが判る。
チラッとリンディ艦長を見ると、温かな微笑みを向けてくれていた。それはアリシアの記憶の中に在った、優しかった頃の母さんと同じ微笑み。だからか恥ずかしさは消えた。ぎこ
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