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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
一部:超絶美少女幼年期
三十一話:雪の女王(自称)
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が出てこないんだけど。
いないの?
「……それと!雪の女王様に、言われました!」
あ、やっぱ、いるんじゃん。
と、再教育がほぼ完了した元馬鹿野郎のザイルくんの言葉が引き金になったように、辺りに不穏な気配が漂い、妖しげな声がします。
「ククク……。やはり、子供を誑かして事を済ませようという私の考えは、甘かったようですね……?」
まさか、呼ばれるの待ってたの?
変に律儀だな!
「素直に騙されていれば、苦しい思いもしなくて済んだものを。半端に力があり、半端に頭が回ったりするから、余計な苦しみを味わうことになるのです」
「な、何よ!早く、姿を見せなさい!」
思わせぶりなセリフを吐きながらなかなか姿を見せない自称雪の女王に、ベラが動揺を見せます。
雰囲気に、飲まれちゃダメだって。
「ゆきの、じょおう、ですか?じょおうさまなら、くにが、ありますよね?どこの、じょおうさまですか?」
敢えて、どうでもいいところに突っ込んでみます。
「……はっ!そうよね、村の長はポワン様だし、女王様は女王様で、ちゃんといるもの!なによ、女王って!誰の許しで、そんなの名乗ってるのよ!」
「……私は、冬を。雪に閉ざされた、白く美しい、冷たい世界を愛する女。則ち、雪の、女王」
ちょっとの間を置き、相変わらず姿を見せないまま説明してくれる、自称雪の女王。
則ちって、かなり飛躍してるけどね!
「えーと。つまり、くには、ないんですね?じぶんで、いってる、だけですね?」
「え?それって……自称?自称、女王、なの?……やだ、カッコ悪い」
「ええ!?女王様じゃ、無いのか!?」
吹き出すベラ、驚くザイル。
女性が、ぱっと見キレイな感じの、たぶん絶世の美女と言ってもまあ問題無い、銀髪に銀の瞳、血の気の無い青白い肌の女性が。
突然、姿を現します。
外見はキレイなんだけど、気配が明らかに禍々しいのでなんとも。
あと、表情が。
怒りかなんかで、歪みすぎて醜悪。
仮にも女王を名乗るなら、もうちょっと余裕持とうよ!
自称でもさ!
「……うるさい、うるさい!私が女王って言ったら、女王なのよ!」
口調が完全に崩れてます。
なんでこんなのに、ザイルは騙されたんだろう。
……お馬鹿さんだから、仕方ないね!
「とにかく、フルートを持って帰らせたりしないんだから!世界はこのまま、永遠に、冬のままにするのよ!邪魔はさせないわ!!」
口調だけでなく外見の化けの皮も剥がれて、ブリザードマン(雑魚モンスター。たぶん、男?オス?)的な姿を現します。
雑魚っても現時点の私には、それなりに強敵だろうけど!
ザイルが、超驚いてます。
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