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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
一部:超絶美少女幼年期
三十話:フルート泥棒のザイルくん
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とうに、おもうんですか?」

 私に騙してもらえる価値が、自分にあるとか。
 本気で、思ってるんですか?

「……それが、ホントでも!妖精のヤツらがやったのには、変わりねえだろ!」

 逃げたね。
 論点の、すり替えですね。

 逃がしませんけどね?

「ようせいなのが、おなじだけで。ようせいさんたち、みんなが、わるいんですか?」
「そうだよ!」
「なら、ドワーフのひとで、わるいことをしたひとが、いたら。ザイルくんも、わるいんですか?」
「なんで、そうなるんだよ!」
「ザイルくんが、いうのは。そういう、ことですよ?」
「……」

 いちいち言わないとわからないあたりが、馬鹿野郎の馬鹿野郎たる所以だよね!

 ようやく理解したのか、言い返すことも無く、すっかり黙ってしまいましたが。

 だがしかし、まだだ!
 まだ、終わらんよ!

「それに、ポワンさまでは、なかったけど。おじいさんは、わるいことをされたなんて、おもってませんよ?」
「……!そんなわけ!」
「ほんとうに、ただしいか、わからないけど。そのひとなりに、かんがえてやったことだって。そう、いってました」
「……」
「それも、おじいさんに、いわれたこと。あるんじゃ、ないですか?」
「……」
「おじいさんも、ようせいさんたちも。ただしいかどうか、ちゃんと、かんがえて、やってます。ザイルくんは、ちゃんと。かんがえましたか?」
「……」
「フルート。なににつかうものか、わかってますか?」
「……知らねえ」

 やれやれ、これだから馬鹿野郎は!

 仕方が無い、愛も情も無い相手に説教するとか、本来は趣味じゃ無いんだけど!
 ポワン様とベラのためだからね、理解するまで、きっちり説明してあげるとしましょう!

 邪魔が、入るまで!
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