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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
一部:超絶美少女幼年期
三十話:フルート泥棒のザイルくん
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 部分的には、ベラが悪かったり私が悪かったり、やっぱりベラが悪かったりしないことも無いが、そもそもはそこだからね!

「よーし!やる気が出てきたわ!懲らしめてやりましょう!」
「はい!」

 黒幕のことはひとまず置いといて、まずは悪ガキ(予想)、ザイルを!
 生まれてきたことを後悔させる……とまではいかなくとも、安易な行動を、間違いなく後悔させる程度には!

 物理的にも精神的にも、思いっきり、とっちめてやりましょう!!



 落ち着いた上にやる気も復活したベラと、安定してやる気を見せる上に危なげも無いモモと一緒に、順調に魔物を蹴散らして、そこからはさほど時間もかけずに氷の館の最上階にたどり着きます。

 玉座のようなもったいぶった場所に、生意気にもザイルらしきヤツがいます。

 見た目の年齢的には、ベラと同じくらいでしょうか。人間でいう、ローティーンくらい。
 覆面パンツの変態では無かったので、そこはひと安心。
 ドワーフの年齢が見た目通りなのかは知らないが、行動と総合してみればガキと言って差し支え無いでしょう!
 悪ガキ、確定!

 ベラが、大声で問いかけます。

「アンタが、ザイルね!」
「なんだ、お前たちは!そうか、ポワンに頼まれてきたんだな!?」
「そうよ!今すぐ、フルートを返しなさい!」
「誰が、返すか!じいちゃんを追い出したポワンも、その手下のお前らも!みんな、悪いヤツだ!」
「だから、それはポワン様じゃないのよ!」
「うるさい、うるさい!フルートがほしけりゃ、力づくで取り返してみろ!」
「ちょっとは話を聞きなさいよ!」
「ベラさん。」

 聞く耳を持たないザイルに言い募ろうとするベラを、止めます。

「おじいさんが、なんどもいったのに、きかなかったんですから。いま、わたしたちが、いっても、ダメです」

 言って聞くとは、思えないこともあるけれども。
 正直、ここで説得に応じられても困るんですよね!

「でも!」
「いっても、わからないこには。……おしおき、ですよね?」
「……!」

 おっと一瞬、笑顔が黒くなってしまったような。

 説得に成功なんかしちゃったら、悪ガキなんていう表現では納まらない悪事を働いたこの馬鹿野郎を、痛め付ける大義名分が無くなるじゃない?

「……そうね!ザイル!後悔するわよ!」
「へっ!できるもんなら、させてみろ!」

 ベラの最後通告とも言える宣言にもぶれずに憎ったらしくザイルが応じ、舞台は整いました!
 問答無用で殴りかかったらこっちが悪者っぽくなっちゃうし、完璧だね!

 まずは物理的に、ぶっ飛ばしてやりましょう!!





「……返すよ。返せば、いいんだろ!?」
「そうよ、はじめから
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