新しい部隊
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「やめろ!」
エリーシャの言葉はシオンの怒声によって阻まれた。
「やめてくれ・・・」
「シオン君・・・」
「アスナ、後は頼む・・・」
そう言ってシオンは空へと飛んでいき、キリトのいる方向へ向かった。
「シオン君!」
エリーシャはただその姿を見届けることしかできず、その場に膝をついた。
涙が溢れて止まらない。
「どうして・・・どうしていつもそうなのよ・・・」
「シオン君はたぶん、エリーシャちゃんの事が好きだと思うよ」
「えっ・・・?」
「だってシオン君、エリーシャちゃんの成長が見れてまるで自分の事のように嬉しそうに話していたもの。それに・・・」
アスナはエリーシャの肩に手を置いた。
「シオン君が一年半前、エリーシャちゃんを血盟騎士団に入れた気持ち、今ならわかるよ」
「えっ・・・?」
「好きな人のために、強くなりたいって思う気持ちは、私も分かるから」
「アスナ・・・」
「でも、何であんな戦い方できるのに恋愛は不器用なのかね〜?」
その言葉にエリーシャは苦笑してしまう。
「それはアスナも同じなんじゃないの?」
「ふぇっ!な、なんで?」
「アスナ、キリト君のこと好きなんでしょ?」
「な、ななななんでそれを!?」
「ほら、そんなことより急いで合流しよ!」
エリーシャは援軍を用意させるために走り出した。
一方、シオンは、キリト救援のため飛行中である。
『オーダースキル終了まで、残り三十秒』
クロス・オーダーの制限時間を気にしつつ、シオンは今出せる最高速度で飛ばしていた。
「頼む、間に合ってくれ!」
シオンは嫌な考えを振り払い、加速する。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
「おめぇみてえなガキ一人のためによぉ、関係ねえ奴を殺しちまったじゃねーか」
「その割にはずいぶんと嬉しそうだったじゃないか。犯罪ギルドのほうがよっぽどお似合いだぜ」
「くくく、そりゃあ最高の褒め言葉だなぁ。いい目してるぜ」
そう言ってクラディールは左のガントレットを除装し、純白のインナーの袖をまくった。
「・・・!」
彼の腕には漆黒の棺桶の図案、そして蓋にはにやにや笑う顔が描かれ、白骨の腕がはみ出している。
彼が見せたタトゥーは殺人ギルド《ラフィン・コフィン》のものだった。
「それは・・・!」
「この麻痺テクもそこで教わったのよ・・・、と、やべえやべえ」
クラディールは大剣を握りなおす。
「おしゃべりもこの辺にしねえと毒が切れちまうからな。そろそろ仕上げと行くかァ!」
そう言ってクラディール
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ