Chapter-5 第19話
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と、大火傷を負うんですから」
「分かりましたわ。見るだけですわね」
ローラ姫は素直に笑顔ではっきりと答えた。
ハルカは頷くと、ロトの印をローラ姫に見せた。
「まあ、綺麗ですわね。ハルカ様だけが触れることを許された……あっ」
何かの拍子でローラ姫がよろけ、転びそうになる。ハルカは慌ててローラ姫を抱きかかえた。
「すみません……」
「勇者ハルカよ!ロトの印がローラに……!」
青い顔をして、王が叫んだ。ハルカも青ざめた。
右手に持っていたロトの印がローラ姫の背中に触れていたのだ。
やばい!ハルカはパニックを起こしそうになった。しかし、手を離せばローラ姫は床に叩きつけられる……。
ところが。
「……え?私、背中は全く熱くありませんわよ?」
「え?」「なんじゃと!?」
ハルカとローラ姫が体制を整えると、ハルカはローラ姫にロトの印を触れさせた。
全く熱くない、と答えた。
「ローラ姫……貴女も、ロトの血を引くものだったんですね……?」
「そんな!私はハルカ様と違って非力で……でも、どうして」
ハルカは一呼吸おいてこう言った。冷静になれた。
「後で真実が判るでしょう。雨の祠に、ローラ姫、貴女を連れて行かなければなりませんから。その時に、きっと…」
「ハルカ様……」
後ろの国王も頷いていた。彼もまた冷静だった。自分の愛した王妃は優しくて美しいがどこか不思議な人だった。異世界から来たの、と言っていた。最初は信じなかったが、今は信じられる。
「今日はもう遅い。城で休みなさい」
「はい、王様」
国王の計らいで、勇者ハルカとローラ姫は同じ部屋で眠ることにした。さすがにベッドは別々であったが。
そして、二人は、不思議で、そして素敵な夢を見ることとなる。
そう、ハルカとローラ姫は、勇者ロトと仲間達と会うこととなる。
その中で、勇者ハルカは勇者ロト――勇者レイルの子孫であることが解った(当然のことだが)。
そして、ローラ姫が何故ロトの印に触れても大丈夫だったかが解った。ローラ姫もロトの血を引く者だったのだ。ただし、、ロトの妻、僧侶プラチナの血を引いているというところでハルカとは少し違っている。。
つまり、勇者ハルカは勇者ロト――勇者レイルの血を継ぎ、ローラ姫は勇者ロトの妻――僧侶プラチナの血を継いでいると言うことである!
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