Chapter-5 第18話
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悪魔の騎士ザクレスは自らの体を傷つけるというハルカの行動に驚く。
利き足でないほうの足に突き刺した。ブーツから血が流れ出る。痛みも伴う。
そう、痛みで目を覚まそうという寸法なのだ。
「マホトーン!!」
「貴様……何をした!ラリホー!……畜生!何も起きねえ!」
悪魔の騎士ザクレスがもたついている間に、ハルカは足にベホイミをかけた。足の傷はあっという間に消えた。血の跡は少し残ったが。
「貴様のラリホーを封じてやったんだ。後は……僕との殴り合いだね」
「まあ、受けてたとう」
ハルカと悪魔の騎士ザクレスはお互いに斬りつけあった。お互い盾でガードした。
そのせいか、ハルカの鉄の盾も、悪魔の騎士ザクレスの盾も壊れてしまった。
「父さんと母さんの仇!!」
「返り討ちにしてやる!」
悪魔の騎士ザクレスの斧が振り下ろされる。ハルカは危うく取り乱しそうになる。
しかし間一髪、炎の剣でそれを防いだ。
戦いは30分以上にも及んだ。
ハルカの体はボロボロになっていた。悪魔の騎士ザクレスのほうも傷だらけだった。
「どちらが早く力尽きるか。それは貴様だ」
悪魔の騎士ザクレスは斧を軽々と振り回す。
「いや、貴様だ……閃光よ!敵の体を焼き尽くせ!!ベギラマ!!」
ハルカは自然と口からベギラマの呪文がこぼれた。そしてそのベギラマは悪魔の騎士ザクレスの体の動きを奪う。
「貴様!よくも!」
「それは僕の台詞だ!!止め、“死十閃”!!」
ハルカの炎の剣から黒い十字の線が描かれる。悪魔の騎士ザクレスの体を捕らえる。
「あああああああっ!!畜生!竜王様……万歳!貴様など……ぐふっ」
耳を劈くような大きな声、悪魔の騎士ザクレスの断末魔である。
そして、ガラガラと音を立てて、悪魔の騎士ザクレスの体は崩れ去っていった。
ハルカはハアハアを息を切らしながら、深呼吸して落ち着くと、炎の剣を腰に収めた。
「父さん……母さん……僕…」
これ以上は言わないでおいた。後は、竜王を倒した後、もう一度訪れて、報告しようと思いついたからである。
そしてゆっくりと大木の側により、近くに都合良くおいてあったスコップで根元を掘った。
すると……大きな宝箱が見えた。
それは、古いものらしく、どこか錆びていた。
しかし、ハルカがそれをあけると、息を呑むような美しい青色の鎧が現れた。
(ロトの鎧!)
ハルカはその鎧を手に取る。思っていたより、重くはなかった。しかし、伝説の勇者ロトがこれを着て大魔王ゾーマと闘ったのかと思うと、ハルカの胸は高まる。
(もし、僕が本当にロトの子孫なら……。ねえ、ロト様、この鎧、僕が着てもいいですか?)
すると、鎧が輝きだした。ハルカは驚いて思わず目を閉じた。
少しして目を開けると手には何もなかった……いや、ハルカは解っていた
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