Chapter-5 第18話
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にも見られてはいなかった。
ハルカは朝早く、まだ暗いうちに出発をした。
ローラ姫は起きて(朝食を作るため、らしい)、ハルカを見送った。
「大したものではありませんが」
と、ローラ姫はハルカに、昨晩作ったビスケットを渡した。
「あまり長持ちしないかもしれませんが……食べてくださいね」
「ありがとうございます」
ハルカは嬉しそうにそれを受け取って、魔法の道具袋に入れた。
「僕は絶対に帰ってきますからね」
「はい!何かあったら、“王女の愛”で…」
「解ってますよ、では、行って来ますね」
「はい、ハルカ様、行ってらっしゃいませ!」
ハルカとローラ姫はお互いに手を振り、ハルカはアレフガルドの大地へ足を踏み入れた。
数日間かけ、ドムドーラに到着した。ローラ姫からのビスケットはもちろん既に食べていた。
王女の愛で、とても美味しかったと、僕の好みの甘すぎない優しい味だとローラ姫に報告していて、ローラ姫は当然嬉しそうに何度もお礼を言った。
(いや、お礼を言うのは僕の方なんだけど。さて、ロトの鎧は何処だ?魔物は何処だ?)
店の跡地のような場所を探した。途中でキラーリカントや、スターキメラ(ルヴァシドより少しからだが小さいものばかり)などを次々と倒していった。
まだ、ドムドーラは前に入った時と同じ異臭を漂わせていた。
(父さん、母さん……)
そして数十分後、枯れかけた大木を見つけた。その隣には、“YUKINOF”とかかれた看板があった。
見つけた、とハルカは思った。腰から炎の剣を握り、大木の方へ、注意深く、近づいていった。
その時だった。
地面が一瞬揺れたかと思うと、低い音を立てて、毒の沼からずるずると何者かが出てきた。
それは全身鎧と、盾と斧を持った魔物であった。
ハルカは目にした瞬間、寒気と怒りのような感情が芽生えた。
「貴様っ…………!!」
それは悪魔の騎士と呼ばれた魔物。ハルカはまだ赤ん坊だったからハッキリと見てはいない。しかし、感じていた。
「僕の両親を亡き者にしたのは貴様か!」
ハルカは声を張り上げる。
「……なんだ、生きていたのか。まあ、おかしな予感はしてたんだがな。ああ、そうさ。俺、ザクレスはお前からお前の両親の命を奪った。そうか、お前の母親が逃げていたせいで、お前は生きていたんだな」
「やはり貴様か!」
ハルカは炎の剣を掲げ、悪魔の騎士ザクレスに切りつけようとした。
「ふふ…お前も永遠の眠りにつかせてやろう……ラリホー!」
「!?」
眠りの呪文!ハルカは一気に眠気に襲われた。
「さあ眠れ!二度と目を覚まさないようにしてやるさ。ふはははははははは!!」
(くそっ……!ここで眠ったら僕は殺される!こうなったら……)
ハルカが取った行動、何と剣を足に突き刺したのだ!
「な!?」
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