拝啓お母さん。これが彼女との出会いです
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ってください。おれいです」
「私のことは気にしないでください」
「うけとってくれるとうれしいです」
「う、それじゃお茶を」
飲み物を手に僕達はレジへと向かう。お会計の際に僕が渡した財布の中身を見て彼女と定員さんが何か驚いていたが。気にしないで彼女に会計を任せる。
そして現在。
「きょうはありがとうございます」
「いえいえ、私も楽しかったです」
人気の少ない海浜公園を僕達は歩いていた。
「けど、どうしましょうか? 身内の人がみつかりませんね」
姉代わりの三人が見つからずにただ散歩という形でただぶらついていた。女の子は困ったように言うが僕は彼女を安心させるように云う。
「大丈夫です。もうそこまで来ています」
ホラ。と僕が云うのに逢わせて周囲に降り立つ三つの人影。その背に翼を生やした三人の女性は僕に駆け寄ってきた。
「ご無事ですかルカ!?」
「探したぞ若!!」
「ルカちゃんが無事でよかったよぉ〜」
三者三様の反応を見せる彼女達。やがてそのうちの一人が呆然としている女の子を殺さんばかりの眼光と殺気を孕ませ睨みつけた。
「そなたか。冥界の皇子を連れ去った愚か者は・・・」
冷たい口調に彼女は息を飲む。生きた心地が全くしない。まるで人ではない何かを前にしているようだ。
「本来ならば人間ごとき、妾が罰を下すまでもないが」
その人形は女の子に手を翳して。
「今、ここでし「まってネメ」・・・若?」
僕に声を掛けられ動きを止めた。
「彼女は大罪なんて犯してないよ。むしろ僕を助けてくれたんだ」
「この娘がですか?」
「うん、とても助かったんだ」
「・・・娘」
「は、はい」
「この度は若を助けてもらった事を感謝しよう。そして、先程の非礼、我が名を持って謝罪する」
「い、いえ。とんでもございませぬ。貴方様に頭を下げらるなんて」
「ほう、聡明な娘だ。妾の真名を察したか」
「あはは。どうやらこの国の魔女みたいだね。面白い力をもってるね
「ルカ。そろそろ病院に向かいましょう」
「うん」
僕は三人の内一人に車イスを押されて女の子に近付く。手探りで彼女の手を握るとそれに自分の額をくっつけた。
「この度は僕を助けてくださってありがとうございます。我が名はルカ・セフィーネ。冥界の主を母と父に持つ羅刹の王です。申し訳ありませんが此度見た事は貴女の胸の内に留めておき他言しない事を厳命させていただきます。代わりに貴女が助けを求める時は我が力を持って貴女をお守りしましょう。お名前をおうかがいしてもいいですか?」
「万里谷 ひかりです」
「ひかりさん。昼は草花の下で、夕凪時
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