21話
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そしてエリィが導力銃でスリングショットの不良の足元に向かって威嚇射撃をした。
「これ以上の喧嘩は中止しなさい!」
発砲音とそれに続くエリィの声で一瞬の静寂が起きる。
青頭巾は一人が戦闘不能になり銃を向けられてスリングショットの不良も動けなくなっており、戦意の衰えが見えた。
しかし赤いジャージの不良たちはこっちに銃口が向いていないので戦意は衰えていない。銃が古く小型で急所じゃなければ致命傷は受けないのは見てわかるのでむしろ一人が吹き飛ばされただけでまだ戦える、勝てると戦意は上がっていた。
「そんな銃でやられるっかっつーの」
転がっていた不良が横からランディに向かって体当たりしてくる。何か握ってると思ったランディはハルバートの腹で防御するとナイフを握っており突きを連続で繰り出してきた。
懐まで入り込まれてのナイフを避けつつバックステップで距離を取るとハルバートで殴りつけ、今度は防御するものがなくてまともに食らって倒される。
だが、この一連の攻撃は注意を目の前に集中させるための囮で、後ろに下がっていた赤ジャージの連中は一人が懐からボールを出すとライターで火をつけてそれをほかの二人が釘バットで撃ち出して来たのだ。
飛んでくる火球をランディは避けるが、それはエリィやティオに向かって放たれたものだった。
すぐさまロイドは間に入りトンファーで叩き落すが、ティオはそんなことをせずとも導力波を火球にぶつけて弾き、エリィにいたっては撃ち落すという離れ業をやってのけた。
これを見たランディは良い所を見せようと火球を刃の部分で打ち返した。それがボールを出していた不良に命中してしまったのだ。
火球を受けた痛みで動けず、火で服が燃えそうになり、傍にいた仲間たちに消火してもらったが、これに掛かりきりとなって、戦闘は終了となった。
「遊撃士だ。警察だとフカシて油断させやがったんだ。クソが!」
「いや、警察だってさっきから言ってるだろう」
「信用ないのね」
エリィがロイドの言葉が信じてもらえないほど警察の信用が落ちている現状を嘆いたが、不良集団たちは遊撃士相手にぶつかるのかと不意打ちを食らわされた怒りを抱えながら本気でぶつかれば勝てるのかと及び腰になっており、警察は怖くないが遊撃士は怖いという不良たちの認識に市の警察力が及んでいないと溜め息をつく。
その時、男の声が飛んでくる。
「おいおい、なにやってやがる」
声の方向、旧市街の東側から3人の男が姿を現した。二人はほかの不良たちと同じように赤いジャージを着ており同じ集団だとわかるが、声を発した男は上着は赤いベスト一枚で一回り体格が違う筋骨隆々の長身の若い男で赤毛に立てた前髪だけ金髪に染めてその表情は凶暴さを滲ませ自己主張が強く一目でリーダーだとわかる。
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