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英雄伝説 零の軌跡 壁に挑む者たち
21話
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身分を提示して自分たちの目的とその正当性を示すという当然の行為を行い、これで解散してくれればと思ったのだが、不良集団の反応は悪い方で予想通りだった。

「ヒャッハハハ!フカシてんじゃねえぞ!そんなんでビビると思ってんのかコラァ!」

「警官なんかまったく寄り付かないのに、まったく吐くならもっとマシな嘘を吐くべきだよ」

手帳まで提示したのに警察官だということ自体信じられず、むしろ背後のエリィたちを見てデート中の彼女に良いところ見せようと警察の振りをして不良に因縁つけた正義感ぶった馬鹿だと認識されてしまった。
ロイドはとにかく近所が迷惑していると解散させようと説得を続けたのだが、すぐ横からランディが外でやれと追い出すように言われたことが気に障ったようで二つの集団の敵意がこちらに向く。

旧市街(ここ)で俺たちにデカイ口叩くとは良い度胸じゃねえか」「旧市街(ここ)には旧市街(ここ)のルールがある。口出しするなら痛い目に遭ってもらう」

武器も構えてしっかり戦闘態勢に入る両集団に、やっぱりこうなるかと不良相手なので戦闘を覚悟していた支援課の4人も武器を構える。

「邪魔者を片付けたら改めて戦闘開始だ。いいな、赤マムシ」

「上等上等。サクッとこいつらボコボコにしておめえらと片つけてやるぜ!」

不良集団は先に喧嘩に水を差した乱入者を排除することを決めると8人全員で支援課に襲い掛かった。
ロイドは仲裁のために両集団の間に飛び込んでいたために挟まれる形で真っ先に攻撃が集中した。
勢い任せに突っ込んでくる不良集団相手にロイドは両手に構えたトンファーで向かってくる釘バットと鉄パイプを冷静に一撃ずつ受け流し全て捌ききる。
そこにすかさずランディがスタンハルバートで赤いジャージの不良の一人を殴りつけるが、釘バットを盾にしてその一撃は防御される。しかし大振りのハルバートの勢いで後ろに吹き飛ばされバッドを落として転ばされる。ランディはそのまま赤いジャージの不良集団を相手に突っ込み、大きく薙ぎ払うと不良たちは攻撃を避けようと防御姿勢で数歩後ろに下がった。
これで赤いジャージの不良たちが引き離されてロイドは青い頭巾を被った不良集団に集中し押し留めた。
だが鉄パイプを持ってるのは3人だけで一人はスリングショットを構えてそこらの小石を発射してくる。
トンファーで叩き落して防御しても当たった破片がぶつかりそれを連続してくるので、また鉄パイプを持った不良たちは射線に入らないように動いており赤いジャージの不良がより力任せなのに比べると連携している。
スリングショットの援護で青い頭巾の不良にてこずっているとティオが進み出て不良に向けて魔導杖を振った。
至近距離で導力波を浴びた不良は突然痺れるような衝撃を全身に受けて何が起こったかわからず膝をつく
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