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銀色の魔法少女
第二十五話 御神
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 その技術によって、私とアリシアは再び生を受けた。

 正式名称はアリシアがサズ、私がトール、特性によって割り振られるらしい。

 だけど、アリシアは少し違う。

 私と違ってアリシアは、遼の支配が届かない。

 本来成長しない死体兵士も遼がアリシアを切り離したため、あの子も普通の女の子として生きることができる。

 若干、成長が遅くなるかもしれないけど。

 そして、私は戦場家にいる。

 それは遼の意思だった。

『私とクリムだけじゃ手が足りないから、この街の監視をお願い!』

 簡単にまとめるとこういうこと。

 私の能力が評価されたから、今私はここにいる。

 しかし、悪くはない。

 僅かな間だったけども、アリシアに会えた。

 彼女はすぐに管理局に行ってしまったけど、それでいい。

 アリシアの能力を高めるには無限書庫が一番適切。

 それに何の罪もないアリシアを、管理局が逮捕することはできない。

 検査などで時間はかかるだろうけど、いずれアリシアは晴れて自由の身となる。

 一人で行かせるのは心配だったけど、サズの知識があれば大丈夫だろう。

 これでいい。

 犯罪に手を染めた私といるよりも、アリシアのためになる。

「た、だい、ま……」

 そんなことを考えていると、遼が帰ってきた。

 このところ続けている訓練のせいで疲れきっていた遼が、床に倒れる。

「は、遼ぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーー!?」

 慌ただしく駆け寄るブリュンヒルデ。

「はぁ」

 私はゆっくりと立ち上がると、冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出して彼女の元へ向かった。
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