第二幕その五
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っと手を回そうとするがそれはするりと避けられる。アリーチェの身のこなしも若い。
「ようこそ」
「愛しい花よ」
太っちょの騎士は心にもないことを言う。あっても下心に満ちている。
「私はお世辞も花の様な言葉も気取ったことも言えない」
「またそんな」
一発でわかる嘘だった。当然アリーチェにも。
「だが罪の意識がある」
「といいますと」
これも当然嘘だ。そんな殊勝な男ではない。これも有名な話だ。
「フォード氏には申し訳ない」
「主人がですか」
「左様、貴女は騎士の妻になり私は貴女の主人になる。だから」
もうそんなつもりだ。流石にここまで図々しい男はそうはいない。アリーチェもそれを心の中で思いその心の中で舌を出していた。
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