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スーパーヒーロー戦記
第80話 裏切り
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だと!?)
『そうだとも知らず、貴方達は見事に引っ掛かってくれました。私としても随分楽をさせて貰いましたよ。ですが、そろそろ急がなければなりませんので、貴方達にはこれで退場願いましょうか』
 一通り言い終えるとレイジングハートはヒッポリト星人に合図を送る。それを受け、ヒッポリト星人は上空から何かを放った。それは、かつてレオやバイカンフー達をブロンズ漬けにした透明なカプセルであった。
 そのカプセルの中にウルトラマン達はスッポリと納められてしまったのだ。
(し、しまった!)
『ウルトラマン、貴方達の出番は終わりです。其処で一生ブロンズ像となっていなさい』
【安心して死んで貰って構いませんよ。直に残りのヒーロー達も同じ様にブロンズ漬けにして差し上げますから】
(くそっ、そうはさせるか!)
 必死にカプセルから逃れようともがく三人。だが、カプセル内は異常なまでに狭く、その上かなりの強度を持っていた。ウルトラマン達を以ってしてもそれから抜け出す事は不可能と言えた。
 そして、カプセルの中では徐々にウルトラマン達のエネルギーが吸収されて行く、三人のカラータイマーが点滅しだし、やがては完全に消え去ってしまった。
【さて、後は綺麗にコーティングして差し上げましょう。そうすれば立派なブロンズ像の完成ですよ】
 三人の入っているカプセルに緑色のガスが噴出された。そのガスはやがてカプセル内に充満していく。そして、カプセルを取り払った時、其処にあったのはウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンジャックの苦悶に満ちた表情で固められたブロンズ像が出来上がっていた。
【素晴らしい! これこそ私の自信作に間違いはありませんよ! これで残るは他のヒーロー達も同様にブロンズ漬けにすれば私の作品は完成致します!】
『となれば、残りのヒーロー達を罠に掛ける必要がありそうですね。その役目なら私が担いましょう』
【お願いしますよ。我が同士よ】
『お任せを』
 一言そう言い終え、レイジングハートは飛び去ってしまった。新たな獲物を誘い込む為に。己の目的の完成の為に。
 今、ヒーロー達の身に最大の危機が訪れようとしていたのだが、それに気付いている者は、誰一人として居ないのであった。




     つづく
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