買い物
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た千李の手には四つのアイスがもたれていた。
「ほいお疲れさん、アイスでも食べてゆっくりしようじゃない」
言いながら千李は持っていたアイスを三人に渡した。思っても見ない差し入れに大和たちはキョトンとすると、
「あによ、私がお前らの分を買ってこない非道な人間だとでも思った?」
呆れ顔で三人を見る千李だがすぐに腰を下ろしアイスを口に運んだ。
「味は何が好みかわかんなかったから、適当に選んでね」
「ああ、ありがとう」
ぎこちなく大和が礼を言うと千李は少しだけ頷いて返す。
……そういえば今日、昼飯もこのアイスも全部千李姉さんに払ってもらってる。
今日のことを大和が思い返していると、千李が不意に声をかけた。
「あとで今日おごってもらった分を返そうなんて、思わなくていいわよー。今日はこっちが付き合ってもらってるわけだしね」
アイスを食べながら千李はにこやかに言う、大和はそれでも食い下がろうとするが千李に軽く断られてしまった。
ちなみに百代のほうはひたすらにアイスにがっついていたが。京はというと買ってもらったアイスにデスソースをなみなみとかけていた。
全体的な買い物が終了したのは、夕方になってからだった。
「じゃあ大和、今日はありがとね」
「うん、俺も楽しかったし」
「京も瑠奈の面倒見てくれてありがとね」
「ん」
少し照れくさそうに頬をかきながら京は俯いた。そう、午後からの買い物中は京が瑠奈の面倒を見てくれていたのだ。それにより千李自身もとても買い物が楽に終わった。
「じゃあ俺達は行くよ、また連休のはじめにね」
「ええ、またね」
そこで大和と千李たちは分かれた。
大和たちと離れ、少しすると千李の隣にいた百代が声を変えた。
「姉さん、わざと京に瑠奈を預けただろう?」
「さぁ、なんのことやらー」
「まったく……調子がいいな姉さんは」
静かに笑いながら百代は告げると、それに呼応するように千李も小さく笑った。
「にしても、京は随分と瑠奈になつかれてたな」
「そう?」
寮への帰り道、大和と京は並んで帰っていた。
「ああ、結構2人で仲良くやってたじゃないか」
大和が続けて言うと京は少しだけ顔をそらした、気恥ずかしいのだろう。先ほども千李に礼を言われ少しだけ顔を赤らめていた。
「……まぁ、悪い気はしなかったかな」
小さくつぶやくと、京はまたしても俯いた。だがすぐに京は聞いて来た。
「大和も千李先輩と楽しそうだったね?」
「アレを見て楽しそうという言葉は出てこないだろ……」
下着売り場やらに連れて行かれたことを思い出しているのか、
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