第七話 初めての殺し
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「これは、ちょっと無理かなぁ……?」
前後に挟まれた。道路は大きいが奴らも逃げさせてはくれないと思う。なるべく背を見せないように横に体勢を変えた。
先ほどまで戦った奴は片腕が折れているが後ろは誰とも戦っていないので無傷。逃げるなら確実に前方向。
「ポギャ テギョプス ソデブギョガ!」
「ペガスピ ゼギュルス デルガ!」
「何いってるか本当にわかんねぇな……」
だが会話をしていることは確実だ。同時に攻撃するとか、時間差で攻撃するとか相談しているのだろうか。
「ビュギョア リ」
「うらぁ!」
なら会話なんてさせない。会話が成立するだけでこっちのピンチになる。口を開いた瞬間、脱力した状態から一気に距離を詰め、鳩尾を殴る。
「グルアァアア!」
「くっ!」
鉄板をぶん殴ったような感触の後、脇を通り抜けようとしたが、失敗。足を捕まれてそのまま振舞わされ、地面に叩き付けられた。
「ぐぅうう!」
「ギュルガ デンピェブ!」
叩き付けられた後、足は開放された。あまりの威力に目がチカチカし、敵を見失う。
背筋がゾッとした。
「っし!」
目の前に覆い被さって来た影をデタラメに殴り、蹴る。たまに反撃がくるが、それより多くダメージを与える事に集中した。
「……」
「はぁ、はぁうぐっ」
気づけば、逆に俺が奴に覆い被さっていた。とっくに目は回復している。目の前にいる生物は個体へと変わる。顔はもう、原型を留めてはいなかった。
「あは、これ、俺がやったのか?」
「そうだ、お前がやったんだよ」
目の前の固体が紐のような物で地面へと固定された。
「何呆けてんだよ、すげぇじゃん。よくここまでぐちゃぐちゃにしたな」
「西……」
バチバチッと音を立てながら闇の中から現れた。いや、何も無いところから出現した。
「なんだそれ、何でもありかよ……」
「これ? あぁ、別になんてこと無いぜ。誰だってやり方さえ覚えれば出来る」
固体に銃を構えたまま、こちらへ歩み寄る。じっくり眺めて、銃を下げた。
「わお、殴り殺せてるよ。すげー硬い奴ばっかなのに。まぁいいや」
「……」
「そんな目で見んなよ。しょうがないからもう一体のほうを俺が貰うわ」
「そうだ! 何処行った!?」
「気づいて無かったのかよ。お前とそいつがじゃれあってる間に逃げた奴らを追いかけていったぜ?」
しまった。あいつ等の会話は攻撃じゃなくて片方が追いかけるという内容だったのか。
「あいつらが、やべぇ!」
「はは、他人のためにそこまでやるなんてどうかしてるぜ。まぁいいや。今回はどっちもお前に点数やるよ
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