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ハイスクールG×D 黄金に導かれし龍
第16話
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る。だが、一般人はそうではない。それにも関わらず祈りを捧げる。それは何故か?簡単なことだ、彼らは信じているのだ。自分たちが心の拠り所にしている神を。他人とは違う神かも知れなくとも、自分の信じる神を。イリナ、お前が信じる神とは会った事も無い、既に居なくなった神か?それともお前が祈りを捧げ続けてきた神、どちらだ」

「私の神?」

「私は常に弟子に教え続けてきた言葉がある。意思は力だ。強固な意志は力に直結する。イリナの信仰(意思)はその程度で折れる物なのか?」

「私の気持ちも分からずに、そんな事言わないで!!」

「……私は信じていた者に直接裏切られてしまった」

「え?」

「聖闘士とはこの世界が産まれる前、そしてその前の世界に存在していた女神アテナを守るための集団だ。私はその前の世界でアテナに仕えていた聖闘士だ」

「何を、言っているの?」

「分かり易く言えば私は前世の記憶を持って産まれた異端者なのだ。そして私は前世において信じていたアテナに裏切られ、全てを失った。己の全てを失ってしまった私は抜け殻だった。そこから救ってくれたのが幼き頃のイッセーだ。そしてイッセーやイリナと暮らしていく内に私は多くの物を取り戻していった。そしてこちら側に関わり、聖衣を取り戻した私は新たな思いを手にした。私を裏切ったアテナが掲げていた『地上の愛と平和の為に』その言葉に間違いは無い。そこだけは聖闘士として誇っても良いと。だからこそ、私は己が許す範囲で手を差し伸べる。私は自信と誇りを持って聖闘士を名乗ろう。どれだけ侮蔑されようと、私は地上の愛と平和の為に戦うと宣言しよう」

それが私の絶対の意思。未完成だった私を完成へと導く根源だ。

「もう一度聞く、イリナ。お前の信じる神とはなんだ」

「私の信じる神、私が信じるのは、私が信じるのは、お父さんが、私が信じ続けてきた神!!」

先程までの弱々しい気配は鳴りを潜め、本来のイリナらしい顔に変わる。

「ふっ、もう大丈夫なようだな」

「うん、やっぱり双葉兄ぃは頼りになるね」

「いくらでも頼ると良い。私は兄貴分ですからね」

「ありがとう。はぁ〜、安心したらお腹空いちゃった」

「少し待っていなさい。すぐに食べれる物を用意してあげますから」

「うん、お願いね〜」

簡単な食事を作り(ついでに摘みも)、二人でそれを片付けて部屋に戻ろうとした所で外から強大な気配が感じられる。二人でベランダに飛び出すとそこには漆黒の翼を広げた男が宙に浮かんでいた。

「貴様、ここがグレモリー領だと分かっているのか」

「無論だ。そして貴様に用はない。用があるのはそこにある聖剣のみ」

そう言うと壁を破って神父が布に包まれたままの聖剣を二本持って飛び降りていった。ふ
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