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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter20「ディナータイム」
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そうになるが何とか踏み止まる。はやての方に向き直るとしっしっと、まるで庭先に入ってきた野良猫を追い払うような仕草をこちらに向けやっている。そんなはやてにやれやれと呆れていると、後ろから複数の足音が近づいてくる。

「お!皆、おかえりー!」

「おかえりなさい〜い!」

「「「「八神部隊長!?」」」」

ルドガーの後ろにいるフォワード達と隊長達を出迎えるはやてとシャマル。さっきまで自分を邪魔者扱いしていた奴の反応じゃないと心の中で呟く。

「部隊長自ら鉄板焼きを!?」

「そ、そんなの私達がやります!」

責任感の特に強いフォワード達ははやてが料理をしているのを見て慌て、ティアナとキャロは自分達が代わると言いだす。下っぱとしては上司に夕飯の支度をさせるのは、神をも恐れぬ所業なのだ。

「あ〜いやまぁ、さっきルドガーにも言うたんやけど……お料理は得意やし、元々趣味なんよ」

「はやて隊長の料理はギガウマだぞ!有り難く頂け!」

「「「「はい!」」」」

ギガウマ……ヴィータらしい表現だが、ギガが付くと一度彼女と模擬戦をした際に見せられた、人ですらアリの心境に陥るデカデカハンマーを思い出してしまい冷や汗が流れる。いくらルドガーでもアレに潰されたら生きている自信はない。

「シャマル……お前は手を出してないだろうな?」

そう言えば最近もう1つ命の危険を感じた事を思い出すルドガー。それは今シグナムが真剣な面持ちでシャマルに問いかけていた事だ。以前ルドガーは彼女の作ったトマトソースパスタを食べた事があった。ルドガーもトマトがユリウス程ではないが好きだ。しかもあの美人で優しい白衣の天使なシャマルが作ってくれた料理だと知れば喜ばずにはいられない。

だがしかし……その幻想は儚くも崩れさる。

口に入れ咀嚼する前に凄まじい甘味を味らいが感知……おもいっきり蒸せる。息を吸うのもままならない状態で引きつった笑顔を作り彼女に何をトマトソースに入れたのか問いただすと、彼女は最高な笑顔を見せこう答えてくれた。



『黒糖をたっぷり入れちゃいました♪』


……前言撤回……コイツは笑顔を作った白衣の悪魔だ。


凄まじい甘味の正体は黒糖だった。そして一番気になるシャマルが黒糖を入れた理由は、何でもトマトに砂糖を付けておやつがわりにする食べ方があると聞いて、それで同じトマトを使うトマトソースにも砂糖以上の甘味を誇る黒糖を加えたらきっと美味しくなると思って黒糖を入れたようだった。

逆転の発想でしょ?とルドガーに同意を求めるシャマルにルドガーははっきりとこう告げた。


『違う!これは反逆の発想だっ!』



称号:反逆のシャマル


「シャマル……今度は六課に反旗を翻す気なのか?」

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