第五章 StrikerS編
第百三十二話 『過去と大切なこと』
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「はいです」
なのはさんもフェイトさんもヴィータ副隊長もシグナム副隊長もフィアット副隊長もシホさんの放とうとしている矢に圧倒されているようだ。
Side ラン・ブルックランズ
私は前からシホさんの使う魔術…転送魔術の事を聞いていたけど、私達の使う通常の魔術と比べてもその威圧感は桁違い。
まるで矢を番えているシホさんが別人ではないかと思うくらいの冷たさを感じてしまう。
これがシホさんの魔術師としての顔の一端。
私の想像以上だ。
体の震えが止まらない。
レンが思わず私の手を握ってきたけど今回ばかりは私も握り返した。
だって一人じゃなんか怖い。
ティアさんもスバルさんも手を握り合っていてなんとか耐えている。
エリオとキャロもそうだ。
そして長い時間が経過したような感覚の中、静かにシホさんがその真名を解き放った。
「…赤原を往け、緋の猟犬……………赤原猟犬!!」
そして放たれた赤い魔弾は一直線に海上へと向かって放たれていって遠くの海上では何度も爆発音が響き渡る。
シホさんは、見えているんだろうな。
前に聞いた話だけどシホさんの視力は魔術で強化して最高四キロ先まで見渡せるという。
だから今も何度も起こっている爆発はシホさんが目視できているからなんだ。
「残り……………10、9、8……………とどめ……壊れた幻想!」
一際大きな爆発が感じられた。
そして、
『が、ガジェッド航空二型………76機全機撃墜…。もう存在は確認できません』
ロングアーチからの報告が通信で聞こえてくるが、私達はただただその威力に目を見張ることしかできないでいた。
『シホちゃん、ご苦労さま。もうガジェッドの反応はないからみんなを下がらせてええよ』
八神部隊長からの通信でシホさんは、
「了解よ」
もう、先ほどの魔術師としてのシホさんの姿はなく普段のシホさんの姿に戻っていた。
その手にはすでに弓は握られておらず無手だった。
それで私達は溜まっていた息を吐き出す。
あんなものは初めてだったからとても疲れた気分だ。
◆◇―――――――――◇◆
Side ジェイル・スカリエッティ
……………なんだね? あれは。
一つの魔法とは違う異質な魔力反応がガジェッドに向かってきたかと思うとその矢は次々と軌道を変えて一体、また一体と撃墜していく。
ある時には軌道上にあるガジェッドを三機か四機同時に貫いて爆発させる。
そして減っていくガジェッド達。
撃墜させるために放ったものだがここまで一方的だと何のために出したのか分からなくなってくる。
そしてもう後数機となって突然その矢は破裂するか
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