第1話 番とバンチョウ
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と、突如誰も乗っていない軽トラのライトが点灯しだし、急アクセルを吹かして番の目の前に陣取る。
「な、何で誰も乗ってない軽トラが動くんだぁ?」
その光景に番は大層驚かされる。そして、更に驚きの光景が展開した。
何と、目の前で軽トラが変形し始めたのだ。
絶対有り得ないと思わしき変形機構で変形をし、瞬く間にその姿は3メートル位の巨人に変貌してしまった。
【宇宙を股に駆ける喧嘩屋。バンチョー星人、只今参上!】
「ば、バンチョー星人だぁ!?」
【おいてめぇ、この俺とこの星を賭けてタイマン勝負をしやがれ】
いきなりであった。突如自宅の軽トラが喋りだしたかと思ったらそれが巨人になり、更には喧嘩を吹っ掛けられてしまったのだから。
「い、いきなり何言い出すんだてめぇは?」
【俺は今まで幾多の宇宙を渡り歩き、その度に星星のリーダーとタイマン勝負をして勝ってきたんだ。そして、この星は俺の第100勝目を飾る星と今日決めた! だからこの俺と勝負をしろ!】
「いきなり出て来て何抜かしてんだ? まぁ良い。丁度俺も暇してた所だ。てめぇのその捻じ曲がった根性。この俺が叩き直してやらぁ! そして、家の軽トラを取り返してやるよぉ!」
互いに啖呵を切り合い、いざ喧嘩を始めようとした正にその時であった。
突如近くで凄まじい爆発が起こる。何事かと思い爆発のした方を両者は見た。
其処にはバンチョー星人と名乗る巨人とほぼ同じ位の巨人が複数町に降り立って暴れまわっているのだ。
「何だ? お前の仲間か?」
【違う、あれはゴクアク星人! この宇宙近辺で暴れまわってるならず者集団だ! あいつ等。この星は俺が最初に目をつけたってのに後から来て横取りする気だなぁ! そうはさせるか】
勝手な事をダラダラと言った挙句、一人で突撃していくバンチョー星人。その後を番も追い掛けるも人間と3メートル級の巨人とでは歩幅が違うので忽ち差が開いてしまう。
そんな事お構いなしにバンチョー星人は複数の巨人達の前に現れた。
【やいやい、ゴクアク星人共! この星はたった今からこの俺、バンチョー星人の縄張りだ! 好き勝手するのはこの俺が許さねぇぞコノヤロー!】
名乗り向上を上げる。するとゴクアク星人と呼ばれる複数の巨人達が揃ってバンチョー星人の方を向いた。
【何だ。誰かと思えば宇宙の暴れ者バンチョー星人か。それにしても何だそのボロッちぃ体は? お前まさかそんなオンボロに乗り移ったのか? 本当にてめぇらバンチョー星人は頭が悪い馬鹿の集まりだぜ】
【るせぇ! 俺だって好きでこんなオンボロトラックに乗り移った訳じゃねぇんだよ! 只仕方なく乗り移っただけでぃ!】
勝手に乗り移っておきながら酷い言い様であった。
【まぁ良い。俺達の邪魔するってんならまずはてめぇからスクラップにしてやるよ
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