第一幕その三
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にした」
だからだというのである。
「もう御前に用はない。出て行くのじゃ」
「出て行くって」
「安心せよ。ちゃんと仕事は用意してやるし年金もやる」
「そういう問題じゃなくて」
「相続人でない御前に用はなくなった」
小躍りする中で彼に言い続けるのだった。
「だからじゃ。もう出て行くのじゃ」
「そんな、急に」
「やれやれ、また悪い癖が出て来たな」
マラテスタはそんなことを言い出したパスクワーレを見て苦虫を噛み潰した顔になった。
「こんなところがなかったら本当にいい人なのに」
「無茶苦茶な」
「いいや、わしは決めたぞ」
もう甥の言葉を聞いてはいない。
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