第二十三話 その後の話 なのは、刃、女神
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られていた。
そしてそのまま俺の体を貫く。
『You Loss』
少しの痛みを残してあいつも風景も消える。
また、負けた。
「いや、今のはよくやったと思うよ」
両手に飲み物を持って、クロノが入ってくる。
「最初は一方的にやられるだけだったのに、最近はちゃんとついていけてる、これならすぐにアレにも勝てるようになる」
そう言って片方を俺に渡す。
「ああ、絶対に勝つ!」
「……なあ、どうしてそこまであいつにこだわるんだ?」
クロノが不思議そうに聞いてくる。
そう言えばクロノにはわけを言ってなかったな。
「あいつは、俺のハーレム計画の最大の障害だからさ!」
「ぶほぅ!?」
クロノが飲んでいたジュースを吹き出す。
「き、君はそんな理由で必死に訓練しているのか!?」
「ああもちろんだ! ハーレム、それは男の最大の夢!」
俺は力強く立ち上がる。
クロノが訝しげな目で見ているけど関係ない!
俺はいつか、ハーレム王になるんだ!
side 女神
時は少し遡って、レイの敗戦直後。
「バカな、ありえない……」
ゼウスが力なく呟く。
「わしの、わしが選んだレイが負けたじゃと」
彼は未だに画面を食いるように見つめている。
すると彼の目の前に別の画面が現れた。
『You Loss』
私たちもそれには驚いた。
「なんじゃこれは」と彼が無事だったらそう言っていただろう。
けれど、それは言葉を放つ暇もなく、起こった。
ゼウスの体が光り輝いたかと思うと、そこにいた老人は消え、一柱の赤ちゃんがいるのみだった。
「あら、これが弱体化なのね」
アフロディーテが面白そうに彼に触る。
「本当になんの力も感じない、ゼウスの権能まで奪っちゃうなんて、すごいシステムだったのね、これ」
そう言ってこちらを見つめる。
「知らんし<`Д´>」
本当に知らないのだから仕方ない。
けれどあいつはそう思ってないようで、ジロジロとこちらを見てから元の席に座った。
「で、どうするの? 今日は解散?」
「……戦闘は終了、多分、次までは時間があるから、解散」
次というのはA'sのことだろう。
「そうね、あいつも空白期に騒動は起こさないでしょ、『ハヤテを俺の嫁にするんだ!』って張り切っていたしね」
あいつというのは彼女の転生者だろう。
まったく、うちのやつを除いて、みんなそんなのばっかだ!
…………まあ、私も全力で勧めてたけど。
「じゃあ解散」
彼女がそう言って、皆席を立つ。
し
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