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魔法少女リリカルなのはStrikerS-King Seong clone of another-
苦悩
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声に反応しビルの上からティアナたちを見下ろすと、ティアナがクロスミラージュを構えていた。ティアナの周辺には魔力弾が浮遊し、ティアナはそれを上空にいるなのはに向けて打ち出した。

「クロスシフトか……」

「ああ、みたいだなだけどキレがねーな」

 そうなのだ、普段のティアナのクロスファイアシュートならばもう少し早く、動きもキレがあるはずなのにそれが見られない。

 現になのはに容易に避けられているし、先にウイングロードで空に上がったスバルに対しディバインシューターを放たれてしまっている。

 スバルはそれを防御に徹しながらほぼ強制的に突破した。なのはもそれを叱咤するが、スバルはそれをちゃんと避けますからと反論した。

 それに対し疑問を抱いたのはなのはだけではなかった、聖もまたその行動に疑問を持つ。先ほどの場合、たとえば完全にやむ終えない状況ならば、ああいった行動もありといえばありだ、しかし今の場面はどう考えてもそんなことをする必要はない。

 その行動に聖も顔をしかめながら見ているとティアナが消えていることに気付く、皆もそれに気付いたのかあたりを見回すと、一つのビルの上にティアナがクロスミラージュを構えていた。

「砲撃!?ティアナが!?」

 驚愕の声を上げるフェイト。それもそのはずティアナは本来砲撃型ではなく、射撃型だ。それがアウトレンジからの大威力砲撃を選ぶとは思っても見ないのは当たり前だ。

 だがスバルとなのはのほうでも動きがあった。再度、スバルがなのはに突っ込み今度は真正面からなのはのラウンドシールドを破ろうとしていたのだ。

 だが新人のスバルの力でなのはのシールドが破れるはずもなく、そこに停滞させるだけがやっとのようだ。しかしそこで先ほどまでビルの上にいたティアナが消えた。いやそれは最初からティアナではなく、ティアナの生み出した幻覚、所謂フェイクシルエットだ。

 本物ティアナはというと、スバルの作り出したウイングロードの上を駆けていた。そして、なのはの頭上までやってくるとクロスミラージュで作り出したダガーブレードをなのはに向けて急降下する。

 激突の衝撃で周囲に砂煙が舞い一瞬だが三人の姿が見えなくなる。だが砂煙が晴れたあとそこにいたのは、レイジングハートを待機モードにし、スバルの拳とティアナのブレードを素手で受け止めるなのはの姿だった。

 その光景にその場にいた全員が息を呑む。ただ1人聖だけはじっと三人を見つめていた、いや見つめていたというよりは睨み付けていたというほうが正しいだろう。

 呆然とするティアナとスバルだが、ティアナは不意に後退すると先ほどの砲撃魔法に入る。それと同時にティアナの悲痛な叫びが吐き出される。

「私は……!もう、誰も失いたくないから!!だから!
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