3 「★★★★『毒怪竜ギギネブラを追え!』」
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が届いてたらツアーも取り消しになってたんでしょうけどね…。そういうわけで、今クエストキャンセルして同ランク狩猟クエストでネブラ受けてきましたから」
情報収集をしてくると言い、一人雪の中、果敢にも宿からやや遠いハンターズギルド グプタ町支部へと赴いた岬が帰ってきた。事の次第を手振りも加えて説明する。
どうやら今、凍土には別名毒怪竜とも呼ばれる飛竜、ギギネブラがいるらしい。
被害としては放牧しているガウシカやポポが餌にされたということと、霜ふり草などの特産品を採りに行く行商人が、突如樹上から落ちてきたギィギに噛み付かれて多少の怪我を負ったということだ。凍土にギギネブラが来るたびに起こる被害であるため、対応は迅速だったという。
ただ、なぜそのクエストを査収するにあたって“緊急”としたのか。
曰く、年に何回もあるからこそ分かったことなのだが、どうやら今回のギィギの被害は、通常よりも数が少ないらしい。
「それっていいことじゃないの?」
「はい。僕も兄さんと同じように思ったんですけど、なんかここの竜人族の町長さんが『胸騒ぎがする』とかで緊急にしてもらったらしいです。実際いつになくポポとかガウシカとかも落ち着かない様子なんだとか」
「ふぅん。……ギギネブラかぁ」
汀があからさまに嫌な顔をした。2人は薬の素材の1つである“アルビノエキス”を狙ったときに1度、狩ったことがあるとのことだった。ちなみに凪は見たことすらない。
ふと、凪は首をかしげた。
「そのアルビノエキスを取った時も、凍土に行ったのか?」
「正確には凍土じゃないんですけど。まあ似たようなところです」
「その時深血石は?」
「とってきたつもりだったんだが、まあご想像のとおり、できなかったっつーわけだ」
肩をすくめた菖蒲がため息をついた。若干双子が申し訳なさそうにしている。
その時はどうやら双子の他にもう1人、臨時のパーティを組んだ下位ハンターがいたらしかった。下位といってもHR3、現在のオディルやカエンヌと同じである。
ハンター達は大概、初めてのモンスターと戦う場合は経験者も1人混ぜて狩猟に出ることが多い。事前に情報を持っていても、とっさの状況で役に立つのは結局経験であるからだ。3ヶ月前、汀と岬が頼んだのもそういったわけで、一人のボウガン使いの経験者が共に出たというわけである。
「そのハンターに、ついでに深血石の方も頼むと言ってあったんだが……まあ、そいつも見分けは付かなかった、と」
「ああ、それで今回菖蒲兄が…」
「そういうことだ。……ふぁあ、眠ィ。出発はいつだ? 仮眠を取りたい」
「準備が出来次第行くつもりですけど。…俺がネブラの情報とかも聞きたいから、まああと小1時間ってところですかね」
「じゃあそれまで俺ァ寝とく。行く時
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