戦う理由 @
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成! 何ボォ…としてんだよ! 此処にいると危ねぇ、離れるぞ!」
隣にいた上条が立ち尽くす晟成の手をとって引っ張っていく。それにも気づかず、晟成の意識と眼は強盗犯達に向けられていた。
そして晟成は理解した。自分が大きな勘違いをしていたことに……
晟成は今までこの学園都市を科学が発展した近未来都市だと思い込んでいた。テクノロジーが発達していること以外は外と変わらない場所だと思い込んでいた。
しかし、それは違った。ここはそんなSFチックな場所ではなかった。
思い返せばあのSPW財団の人間も言ってたではないか……ここには『超能力者』がいると。
何故『そういう考え』にいたらなかったのは、晟成がそんな事を考えたこともなかったからだろう。
もし仮に……この学園都市の能力開発で『炎が出せる能力者』になったとする。どんな物でも燃やせる炎をだ。
では……そんな炎を、いったいどうやって日常生活に役立てればいいのだろうか?
答えは……あの銀行強盗達だ。
この学園都市にいるおよそ数万人にもおよぶ能力者達が全員善人とは限らない。包丁も使う人間しだいで凶器となるのと同じように、超能力も扱う人間しだいなのだ。
「(……おっさん。アンタのこと、ちょっと馬鹿にしていた……謝るよ…)」
晟成は心の中でSPW財団の彼に謝った。心配しすぎだと、ビビりすぎだと思っていた自分がとんでもない馬鹿だったと考え直した。
「(学園都市………なんてグレートにヘヴィな所なんだ……!)」
この日、改めて晟成は自分はとんでもない所に来たのだと理解した。
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