戦う理由 @
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コイツ等なら大丈夫かな…?)」
晟成は学園都市に来て初めてできた友人達を見る。彼等が自分を何処かの悪徳科学者に売るとは思えない。それにずっと隠し事するのは、晟成もあまり好きじゃなかった。
三人くらいなら、気軽に話せる友人がいてもいいだろうと晟成は考えた。
そもそもあの財団の人間が無駄に警戒し過ぎているだけじゃあないか…と晟成は思った。まだ数日しか学園都市にいないが、此処がそんなに危険な場所とは思えなかった。
晟成は三人にかいつまんでだが、自身の能力を話すことにした。
「俺の『能力』は……」
ドッグォオオアオオオン!!
「!?」
耳をつんざくような爆音が辺りに鳴り響いた。
「な、何の音だ?」
「! おい……彼処から火が出てるぞ…!」
通行人達が指差す方向には、黒い煙をふかしている建物があった。火事か…?と多くの通行人が思った。だが、それは黒煙の中から表れた人物によって覆された。
「オラオラ! どきやがれェェェェ!!」
ライフルを構えた男達が複数表れた。そう……これは火事ではない……『銀行強盗』だった。
「燃やされたくなかったら、道開けろぉ!」
強盗の一人が手をかざす。すると……
「何だ、ありゃあ……」
晟成は眼下の光景に目を疑った。白昼に堂々と銀行強盗が行われているのもそうだが、何より驚いたのは「燃やす」と言った銀行強盗の男だった。
男が手をかざすと、何も無い空中から『炎』が突如出現した。最初は幻覚かと思ったが、炎から出ている熱が陽炎をおこし、景色が歪んで見えることからあれが『本物』だと晟成は確信した。
「止まれ! 警備員(アンチスキル)だ! 大人しく投降しろ!」
誰かが通報したのか、警備システムが連絡したのか、程なくして武装した警官のような人物達が強盗達の前に立ちふさがった。
ここまで、晟成はこの事件に関わらないつもりでいた。警官が来たのだから後は何とかしてくれるだろう……武器を持った警官が相手なら強盗達もすぐに降伏するだろうと……『外の常識』で考えていた。
だが…次の瞬間…!
「オラァ!」
「なっ!? ギャアアアアアア…!」
手に炎を出した強盗犯が警官めがけて炎を投げた。武装していたとはいえ、高熱の炎を浴びせられた警官はたえがたい熱さと痛みに悶え始めた。
「う、うぁああああ!?」
「逃げろ! あの強盗犯、やべぇぞ!?」
警官がやられたことで、辺りはパニックにおちいった。逃げ惑う人々が横切っていく中、晟成は呆然と立ち尽くしていた。
「…………マジ、かよ……」
「おい、晟
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