第20話 二次との遭遇
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ね』
映像に映るコルプト子爵弟は暇そうにしている。
「それなのだが、緊急事態が起こった」
『なんでしょうか?』
言うべきか、言わざるべきかと思ったが、言わないと止められないとフレーゲル男爵は考え答える。
「ラミディア・フォン・ファーレンハイトは実は、私の叔母上だったのだ」
『はぁ?????』
映像に映るコルプト子爵弟は怪訝そうな表情で疑問顔をする。
「お爺様の隠し子だったんだ」
『…………』
驚いた様子のコルプト子爵弟。
「と言う訳で、襲撃なんぞしたら、それこそ我々の破滅だ、判ったな」
コルプト子爵弟も事態を把握したのか青くなり頷く。
『フレーゲル男爵、それは真で有ろうな?』
「真も真だ、お爺様、叔父上、御母上から直接お聞きしたのだから」
『判った、この件に関しては、誰にも言わない事にしよう』
「そうだな、そうしよう」
些か心配ではあるが、フレーゲルも此で済んだと思ったのであるが、まさかコルプト子爵弟が返す刀で、リッテンハイム侯爵の元へ、向かい、今回の隠し子騒動を伝えるとは夢にも思わなかったのである。所詮コルプト子爵家は蝙蝠で有った訳で、両家から信用されない家であったが、分別のつかないフレーゲル男爵は頼にも因って、一番仲間にしてはいけない人物を仲間に入れていたのである。
自分に対する、襲撃未遂事件が、消え去った事も知らずに、当たり障りのない話をブラウンシュヴァイク公爵家一門や取り巻きの貴族達と、上級貴族としての話をしなければ成らなかった、ラミディアとしてみれば“そんな絵画だ観劇だって話、うちは貧乏だから知らないよー!”腹の中で舌を出していた。
そんなこんなで、ヒルデスハイムだ、コルプトだ、ラートブルグだとか原作で聞いた事がある連中や聞いた事もない連中が愛想笑いで笑いかけてくるのを相手をさせられてへとへとになっている中で、後にラミディア終生の友となるべく人物と遭遇する事となった。
ラミディアが大まかな貴族と挨拶を済ませ、一息ついていたとき、美しい黒髪の夫人と三人の女児を連れた貴族が挨拶してきた。
「ラミディア様、私はクラウス・フォン・ヴァストパーレ男爵と申します。これは妻のマルレーネ、長女のマグダレーナ、次女のコンスタンツェ、三女のロスヴィータでございます」
ヴァストパーレ男爵夫人と此処で会うとは、ラミディアにしてみれば驚きであった。何故なら、あれだけラインハルトやアンネローゼの味方していた家が、実はブラウンシュバイク公爵家に繋がりが有る家だったのだから。
更に原作の剛胆さが目立つ後のヴァストパーレ男爵夫人が余りにお淑やかにしているのが可笑しく思えたが、それを言う訳には行かずにごく普通に挨拶をする。
「ラミディア・フォン・ブラウンシュバイクと申します
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