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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第03話
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残量 300 実体ダメージ 中
さっきの連撃だけで280のシールドエネルギーを持って行かれた。しかも、実体ダメージもかなり蓄積している。実体ダメージは初期設定で無理な行動をすることで溜まっていた。初期設定ではかなりガタがくるのだ。
「あの武器卑怯くせぇ……今の状態じゃどうしようもないじゃんか…………」
先程の行動から一夏は、対処法を見つけた。
実弾はダメージが通りにくいのだ。
それに一夏も気づいたのだろう。だからさっきも、無理に突進してきた。
一夏のシールドエネルギーはおそらく400を切っていない。かなりの銃弾を浴びせたのにだ。
「あぁ、どうすっかなぁ……」
俊吾の顔には冷や汗が流れていた。
◇ ◆ ◇ ◆
二人の試合をモニター室で見ていた麻耶は開いた口が塞がらないでいた。
「す、凄いですね、大海君。起動2回目だとは到底思えません」
千冬自身も試合の様子を見て、驚いていた。それは、あることを知っているから余計に、である。
「山田君、その起動二回目とはどう言う意味かな」
突然の問いかけに、麻耶は驚いたが直ぐに返答した。
「え、えっと、単純に起動二回目とはISの操縦自体の二回目という意味で言いました」
千冬にとってもは予想通りの回答だったのだろう。直ぐに麻耶の言葉に返す。
「あいつ―――俊吾はあれがISの初操縦だ。起動は確かに二回目だがな」
「え……そ、それってどういう…………」
信じられないといった感じで、聞き返していた。
「その言葉通りだ。あいつは初操縦であそこまでやってるんだ。私も正直驚いている」
その言葉が指す意味を麻耶は理解した。目の前で凄いことが繰り広げられているということに。
◇ ◆ ◇ ◆
俊吾は恐るべき速さでISに慣れていっていた。だが、一夏やセシリアほどの慣れ程のそれには到底及ばない。先程から、戦況は俊吾の防戦一方になっていた。慣れの差が出てきたのである。
逃げる俊吾に対し、一夏は責め立てていた。今まで、何とか避けきっていたが俊吾も限界が近かった。ISの操縦に全神経を研ぎ澄まし、神経はボロボロになりつつある。このままでは、負ける。それを直感的に悟った。
くそっ、どうする?今のままじゃ、あっけなくお釈迦だ。何とか戦況を打開しないと……!
打開策は無い。そう、本能が告げていた。だが、昨日の座学で勉強していたある単語を思い出した。
―――クロス・グリットターン
クロス・グリットターンは回避を三次元的に考え、相手との距離を保ちながら戦う方法だ。どうしても回避は二次元的―――横や縦に取りがちなもの。それを奥ゆきを捉えながら行う操作。
だが、これはある程度の慣れが必要
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