無印
吾輩、出番が1KBしかない
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つだけだ」
パンドラをスーツケースに変形させる。突然ロケランがスーツケースに変わったせいかなのはとリンディが狼狽する。2人はきっと「何こいつ、スーツケースなんて出して」と思っているに違いない。こんな危機的状況で武器ではなくスーツケースを出したらそう思われるのも仕方ないよね。
だがこれは神様印のモノホン災厄兵器パンドラなのだ。少々改良してもらったがな。
ジュエルシードの方に向けてるスーツケースを開ける。
「『オーメン』」
開かれたパンドラから眩い魔力の光りが溢れ出してくる。それは3ヶ月間溜め続けた濃密な魔力だ。前方にある全てを破壊し尽くしていく、その威力は名に恥じぬ災厄だ。
光が収まり、俺はパンドラを閉じ、待機状態のペンダントに戻した。災厄の光りが降り注いだ所には何も残ってない。いや、空中で停止した9つジュエルシードだけがあった。
「嘘……」
『なんて威力なの……』
オーメンの威力に絶句する2人、なのははまだ口を開いたまま呆然としてたが、リンディはすぐに正気に戻った。
『いきなりで悪いのだけれど、艦内で話を聞いてもいいかしら?』
「だが断る」
ここで知られるわけにはいかない、まだリニスとの約束が残ってるからな。俺にとってかなり重要な約束だ。
そのためにもプレシアには生きていてもらわないといけない。
『今の私たちはあなたが何者か分かりませし、あなたを強制する戦力も整ってませんので今回は見逃します』
クロノがダウン中で、なのははジュエルシードを封印して持って帰る仕事があるしね。
『ですがこれだけは言わせてください。ジュエルシードを止めていただきありがとうございます。危うく息子を無くすところでした。本当にありがとうございます』
声を震わせながら感謝を言ってくる。その目には微かに涙を浮かべていた。
私利私欲でやったことなのに感謝されるってかなりむず痒いな。まぁ、悪い気はしないが。
『なのはちゃん、停止したジュエルシードを封印して帰還して頂戴』
「はいなの」
涙を拭き、すぐに艦長としての威厳を取り戻してなのはに命令を出す。
命令を出すのはいいんだが……。
「ジュエルシードならもうあのオレンジ髪の女が金髪の嬢ちゃんと一緒に持っていったぞ」
「『え』」
リンディとなのはがこちらに感謝をしてる間にアルフがこそこそとジュエルシードを回収して逃げていたのを俺はしっかりと見てた。
さて矛先がこっちに向く前に俺も逃げるか。俺の役目を一旦終わりだ、あとは今時の庭園に侵入したカオスに期待するか。
「じゃ、俺もここで」
『ちょ、ちょっとまt――』
リンディの言葉を無視して転移する。
あいつらはうま
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