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少年は旅行をするようです
少年は加速するようです Round1
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――!と意識が戻され、地面に足が付く。

自然、目線が下に行き、足が目に入る。そこに見なれた足は無く、あったのは若干紫がかった、

軽装甲に覆われた細い足。

手を見てみると、右には20cm程の長方形の板が付いており、左には直径30cm程の円盤が付いている。

そして何よりも。


「小さい、わね……?」

「ああ、小さいな。って、いつの間に。」


隣を見ると、そこには黒に近い蒼の、俺と比べると随分長身のアバター。

簡素な鎧に身を包み、女武将と言った佇まい。

何より目を引くのが、背中にある、翼を模した十二本の槍。加え手に持っているのは、蒼い炎を纏った剣。


「どうする?一回、()る?」

「うんにゃ、初回は確認に勤しみましょうや。"ラギア・レリクト"さん。」

「了解よ、"ティアシェ・フェアリィ"さん。」


双方のアバター名を言いつつ、5m程離れる。

えーっと、技は・・・えいやっ!と拳を繰り出す"パンチ"。そいやっ!と放つ"キック"。

それと、右手の長方形から・・・おお、剣が出るのか。20cmだが。

左手は―――円盤がガシャッと四方に開いて、盾になる。

必殺は・・・"召喚(サモン・フェアリィ)"。可愛らしい妖精を召喚。・・・・・・・以上。


「(………パイルバンカー程度にしか使えない剣、ちっさい盾。

恐らくポテンシャルの殆どを、妖精に使ってるんだろうな。)」


考えつつそこら辺を攻撃しまくっていたので、必殺ゲージは既に70%程溜まっている。

早速だが、使ってみるか。


「≪サモン・フェアリィ≫!!」







あれ?出てこない?ま、まさか必殺ゲージが足りない?

いやいや、70%溜まってるんだぞ?まさかこの妖精さん、格ゲーの超聖杯・5スペルカード・300スキル

ヒートブラスト―――全ゲージ消費技レベルの技っちゅー事か?

まさか条件満たさないと出て来ないとか言わないよな?


「(とにかく、100%溜めようか。)」
ドガガガガガガガガ!


と、俺がチマチマやってる間にも、ノワールは炎剣をぶっぱなし、槍を投げたり、空中に待機させてコンボ、

更には槍にズドーーン!と雷を落としたり。

・・・いいなぁ・・・楽しそう・・・・・。


「(い、いやいや。まだ可能性を捨てちゃいかん。)よし、今度こそ。≪サモン・フェアリィ≫!」


―――キュリィン ポフン


「おぉおお、出た!!」


目の前に、15〜7cm程かと思われる小さな人型が現れる。

花びらを模したと思われる服、雪の様な白い肌、大小二対の羽。

ロボットの様なデュエルア
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