第5章 契約
第70話 王の墓所
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う状況なのですが。
何故ならば、
「確かに妙なタイミングやけど、何時かは会う必要が有る相手やからな」
……と答える俺。その俺の傍らには湖の乙女も椅子に腰かけて、俺とタバサの会話に興味なさそうな雰囲気で和漢に因り綴られた書物に瞳を上下させて居ます。
そう。あのオルレアン大公の墓所から転移魔法でタバサの元に戻って来た時に、俺に告げられたのは……。
「ガリア王。聖賢王ジョゼフ一世にはな」
急な病で倒れたタバサの御見舞いにガリア国王ジョゼフ一世が訪れるので、準備をしてタバサと共に待って置くように、と言う命令が届いて居た事でした。
ただ、この状況は少し異常な状況だと思うのですが。
何故ならば、表面上に現れたタバサの症状は流行り病の症状。実際は呪詛に因る病で有る事は、イザベラからの報告に因り王自身は知って居るとは思いますが、それでも周囲の人間が、危険な流行り病を罹患した人間に王が近付く事は止めるはずだと思うのですが……。
確かに、タバサは後二年もすれば大公家を正式に継ぐ立場の人間ですし、彼女が吸血姫の血に覚醒したと言う事は、ガリア王家に取っては、おそらく重要な意味を持って居る事だと思います。故に、タバサ……オルレアン家のシャルロット姫と言う存在は、ガリア王家に取っても重要な存在だとは思いますが。
それでも、今は未だガリアの騎士に過ぎない存在の彼女の元に、王自らが足を運んで見舞いの言葉を与えるなどと言う事は……。
【シノブ。ガリア王を現在、タバサの寝室にまで案内して居ます】
そんな思考の海に沈み掛かった俺を、水の精霊ウィンディーネからの【指向性の念話】が現実世界に引き戻した。
それに、今回のこのジョゼフ王の訪問は、それなりの事情が有るのは間違い有りませんか。
【ハルファス。ジョゼフがタバサの寝室に入った段階で、タバサの寝室すべてを強固な結界で覆ってくれ】
当然、このオルレアン屋敷も、トリステイン魔法学院女子寮のタバサの部屋のように結界に因り護られていますが、その上に、この部屋自体を護る別の術式の結界術を構築する事で魔法の諜報を防ぐ事は必要でしょう。
更に、
【その後は、全員、この屋敷の防衛を最優先で頼む】
現在、現界させている俺の式神たち。地水火の精霊と、ハルファス、ハゲンチにそう依頼する。
それに、おそらくタバサの式神たち。森の乙女や泉の乙女たちにも同じような依頼が行われて居るはずですから、系統魔法使いの使い魔程度では、この屋敷に侵入する事も叶わないと思います。
そう考えながらも、タバサの寝台の横で片膝を付き、扉に向かって騎士としての礼を示す俺。
その瞬間、寝室の扉が開く音が響く。
そして、その音に続き、何者かが
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