本編 第一部
一章 「出会いはいつも唐突に」
第三話「悪夢」
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「そうかバハムート、うんあの迫力に見合ういい響きだ」
「賢治、その夢をほんとに見たなら、賢治すごいラッキーだよ」
「ラッキーなもんかすっげー怖かったんだぞ」
「賢治、そんな夢を見れるのは聖人と呼ばれる人や主に選ばれた人しか見れないんだよ」
「え、そーなの、ふはは。ならば、おれは神に選ばれた人間か」
「賢治が言うとなんかうそ臭いね、ほんとに見たの?その夢」
「おう、ガチだった。夢の中で失神したからな、つらかったなー」
「でもお父さん、そういう苦しいイメージの夢ってこれから起こる試練とかの予兆だっていうの聞いたことあるけど、ほら夢占いであるでしょう。大丈夫?賢治」
「母さん、男は試練乗り越えてなんぼね、お父さんも若いころは試練なんてごろごろあtったよ」
「ほう、父さんに試練?この万年能天気の金髪中年に試練ねえ?」
「だから、賢治、金髪はお互い様ね、いいかげん子供の頃のトラウマすてるね、金髪なんてステータスいまの若者がもってるなんてめずらしいよ」
「それは日本だからだろ。父さんの国じゃめずらしくねえだろ」
「はーこれだから最近のしょうゆ国の若者はだめね、なにやってもネガティブ考える、いけないね、ウツといじめにひきこもりにニート、あげくは自殺。ああ、母さん、わたしはなげかわしいよ」
「大丈夫よ、そのうち、机からネコ型ロボットがでてくるから」
「母さん、さらっととんでもないこと言うな!」」
「はっはっは、おっとそろそろ行かないと母さん、ごちそうさま、じゃあ賢治も母さんもしっかりな、いってきまーす」
「あら、もうそんな時間、洗濯物たたまなくちゃ」
「おい、賢治先行くぞ、なんだまだ食べてないのか、いいか?残すんじゃないぞ?母さんの愛情たっぷりの朝食、残したら、父さん、賢治殺すからな」
おい、やめてくれよ、この親父は、アメリカで本場のヘビー級プロボクサーだったりする。
父は、流暢に日本語が話せるくせにいまだにしゃべれないときのまねをする。これが初対面の日本人にうけるので、癖になってるらしい。
くっ、相変わらずこの両親は人を食ってやがる。母さんなんてこないだとなりの山田さんに和菓子と角砂糖を間違えてだして、にっこり笑ってごまかしたらしいし、父さんは大事な取引先に暑中見舞いを間違えてなぜか、陣中見舞い送ったらしい。まあ、取引先はその時、社内のコンピューターが全てクラッシュしたらしく地獄だったらしい。んで何故か、そのお礼、お菓子が届いた。それが和菓子で母さんが間違えて山田さんにだすことなく終わったので、家族でおいしくいただいたという伝説が残っている。
俺はなぜか世の無常について深く考えながら家を出た。朝の光が道路いっぱいにあふれている。そしてちょっといった曲がり角であいつと出会った。豊村伊佐だ。
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